ガソリン暫定税率の廃止を巡る動きが加速 自民、公明、立憲民主の3党は10月1日、ガソリン税に上乗せされている暫定税率の廃止について協議を行った。これにより発生する約1兆円規模の税収減が大きな論点となっている。協議は非公開で行われ、各党の実務者が意見交換を行った。 自民が提示した財源確保の選択肢が判明 協議に参加した立憲民主党関係者によると、自民党は税収減を補う手段として法人税の優遇措置の見直し、金融所得課税の強化、自動車関連税の増税を例示した。ただし、自民党側は「正式な与党案ではない」との立場を示し、今後の検討材料としての提示にとどめた。 立憲民主党が増税案に慎重姿勢を表明 協議後、立憲民主党税制調査会の重徳和彦会長は記者団に対し、「減税分を全て増税で取り返すのは不適切」と強調した。加えて、税収の自然増収分を充てることなど、増税に依存しない対応を模索すべきだとの考えを示した。 与党内の意見調整と今後の行方 与党内ではガソリン税軽減の影響を踏まえ、経済や国民生活に及ぼす効果をどう評価するかが焦点となっている。法人税や金融所得課税の見直しは、経済界や投資家への影響が大きいため、調整は難航が予想される。 協議は財源確保を巡り続く見通し 今回の協議で具体的な税率引き上げ幅などは示されなかった。今後は複数の選択肢を基に詳細な議論が進むとみられ、暫定税率廃止を実現するかどうか、政治的な駆け引きが続く見通しである。
税収が史上初の75兆円台に達する見通し 2024年度の国の一般会計税収が過去最高の75兆円台に達することが判明した。これまでの最高額であった2023年度の72兆761億円を大幅に上回り、5年連続の増収となる見通しである。関係者によれば、財務省は近く正式に発表する予定だ。 景気回復と物価高が税収押し上げに寄与 背景には、企業の収益拡大や物価の上昇傾向がある。消費税収と法人税収がともに堅調に推移し、税収の増加に直結した。さらに、労働市場の逼迫を背景に賃上げが進んだことも、間接的に税収を押し上げる要因となった。物価と給与水準の上昇が並行して起こる状況下で、購買活動の活発化も一定の影響を与えた。 予想を超えた2兆円規模の上振れ 財務省が見込んでいた73兆4,350億円という税収額に対し、2024年度の実績は約2兆円多くなる見通しとなった。この規模の上振れは極めて異例であり、今後の予算措置や政策形成に大きな影響を及ぼす可能性がある。 政府・与党は物価高対策に充当の意向 自民党は、この上振れ分を物価高対策の財源として用いる構想を掲げている。エネルギーや食料品価格の高騰が続く中、国民の生活を支える直接的な支援に税収を活用する考えだ。具体的な使途は今後示されるが、すでに補正予算案の編成を巡る議論が始まっている。 野党は「国民への返還」を強く主張 一方で野党各党は、税収の大幅な上振れに対して、「過剰な徴収」であると批判を展開している。「取り過ぎた分は国民に還元すべき」との立場を強調し、所得減税や定額給付金の実施を訴えている。この論点は、2025年の参院選に向けた有権者の関心を集める争点の一つとなっており、今後の国会審議においても大きな議論を呼ぶとみられる。
防衛財源確保に向けた増税の検討が本格化 政府・与党は、防衛力の強化に必要な財源を確保するため、法人税や所得税などの増税を2026年4月から段階的に実施する案を検討している。この増税は、2027年度以降に不足する約1兆円の財源を確保するためのもので、法人税、所得税、たばこ税を対象とする。特に所得税の増税に関しては、国民の可処分所得への影響を懸念する慎重な意見もあり、今後の議論が注目される。 法人税は2026年4月から4%の付加税を導入 法人税の増税については、2026年4月より「防衛特別法人税」として、納税額に4%の付加税を課す方式で実施される。この措置により、企業の税負担は増加することが予想されるが、政府は財源確保のためには不可欠と説明している。 法人税増税の影響については、特に中小企業への負担増加が懸念されており、与党内でも慎重な議論が進められる見込みだ。一方で、防衛力強化のための安定した財源確保の重要性も強調されており、今後の協議の行方が注視される。 所得税は2027年1月から1%増税 復興特別所得税も調整 所得税については、2027年1月から「防衛特別所得税」として、納税額に1%の付加税を課す方針が示された。これと同時に、東日本大震災の復興財源として導入された「復興特別所得税」の税率を1%引き下げることで、全体的な税負担を調整する方針だ。ただし、復興特別所得税の課税期間は延長されるため、長期的な影響についても議論が続く見込みである。 与党内では、所得税の増税が家計に与える影響を懸念する声もあり、特に可処分所得の減少が景気に及ぼす影響について慎重な意見が出ている。 たばこ税も2026年4月から引き上げ 段階的な増税を実施 たばこ税に関しては、2026年4月から加熱式たばこの税率を引き上げ、紙巻きたばことの税率差を解消する。その後、2027年4月から3年間にわたり、たばこ1本当たり0.5円ずつ段階的に増税する計画だ。これにより、たばこ税の負担は年々増加することが予想される。 政府は、たばこ税の増税が健康促進の観点からも意義があると説明しているが、喫煙者への影響や消費の減少による税収の推移については引き続き注視する必要がある。 今後の議論の行方 国民民主党との協議も予定 防衛増税に関する政府・与党の案は、今後さらに検討が進められ、意見の集約が行われる予定だ。また、国民民主党とも協議を行い、最終的な実施方針を固めていく考えだ。特に所得税の増税については、国民の生活への影響が大きいため、慎重な調整が求められる。 防衛力強化と国民負担のバランスをどう取るかが、今後の議論の焦点となる。政府・与党は、国民の理解を得るための説明を強化しつつ、最終的な増税計画の決定に向けた調整を進めていく方針だ。
Sign in to your account