Tag: 海外展開

ヤマトHD、製造業集積地に最大級拠点を開設

インド物流戦略を支える新拠点の概要 ヤマトホールディングスは2026年1月8日、インド北部ハリヤナ州に新たな物流施設を開設した。海外展開する同社拠点の中で最大規模となり、延べ床面積は約2万4900平方メートルに達する。インド国内では5カ所目の物流拠点で、製造業向け物流を中心に事業を展開する。 工業集積地を見据えた立地条件 新拠点は首都ニューデリー近郊に位置し、周辺には自動車関連工場などが集積する工業団地が点在する。近隣を走る幹線道路はデリー首都圏から南部主要都市へと接続し、部品や製品の広域輸送を支える。立地面での利便性が、製造業向け物流の効率化に寄与する。 自動車・半導体分野を主軸に展開 主な顧客として、自動車、自動車部品、電子機器、半導体関連企業を想定している。生産工程に合わせて部品を供給する物流や、完成品の保管・納品業務に対応する。施設内では製品の一時加工にも対応可能とし、多様な製造業ニーズを取り込む体制を整えた。 温度管理と品質対応の強化 精密機器を扱うため、施設内には空調設備を導入し、温度管理が必要な貨物にも対応する。輸送時には道路環境を考慮した梱包を施すなど、日本と同水準の品質管理を実現する体制を整備した。現地事情に合わせた運用が特徴となる。 インド市場での事業拡大の位置付け インド政府が製造業振興を進める中、倉庫需要は拡大を続けている。ヤマトHDは新拠点を通じ、製造業の物流基盤を支える役割を強める方針だ。高品質物流を強みに、インド市場での存在感を高める狙いが明確になっている。

コクヨがTLG取得で海外依存高める転換進行

国内需要低迷が進む中の判断 コクヨは12月4日、ベトナムの文具メーカーであるティエン・ロン・グループ(TLG)を約276億円で取得する方針を発表した。2026年10〜11月にかけて株式公開買い付けなどを実施し、最大約65%を取得する計画である。国内市場では少子化やデジタル化が続き、筆記具の需要が伸び悩んでいることが背景にある。 ベトナム事業の拡大余地に注目 TLGはベトナムで筆記具販売に強みを持ち、2024年12月期に224億円の売上を記録した。同国には2つの工場があり、年間10億本以上を生産できる体制を整えている。東南アジア全体への供給能力も備えており、同地域における販売網はコクヨの既存事業と補完関係を形成する。 海外比率向上へ具体策を推進 コクヨは海外展開の拡大を中期的な重点としており、海外売上比率を2030年までに25%以上へ高める目標を掲げている。さらに文具事業全体でも2027年度に40%まで引き上げる計画が示され、海外企業の買収はその中心に位置付けられる。今回の交易は、既存の中国やインドに続く市場確保につながる。 事業領域拡張を見据えた資本投入 今回のTLG買収は同社にとって過去最大規模の取り組みとなる。傘下化により、TLGの生産能力や販売基盤を吸収し、アジア域内での競争力強化が期待される。国内市場の縮小を補うため、収益源の多様化が急務となる中、買収による事業拡張は戦略上の重要性を増している。 新たな収益軸形成を見据えた展開 コクヨは今回の買収を契機に、東南アジアを第4の事業基盤に据える方針だ。ノートや筆記具の需要が見込まれる市場でのプレゼンスを高め、事業全体の安定化を図る構想である。市場構造が変化する中、地域分散による持続的な収益確保が企業戦略の中心となりつつある。

ホンダ、新型電動モビリティ「ユニワン」発売へ

新たな個人移動手段が発表 ホンダは9月8日、座ったまま体重移動で走行できる一人乗り電動モビリティ「UNI-ONE(ユニワン)」を、同月24日に発売すると明らかにした。移動の負担を軽減することを目的に開発され、遊園地や大型商業施設などで長距離移動が困難な利用者の支援に加え、警備や配送業務にも活用できる仕様となっている。販売形態は法人向けのサービス契約を基本とし、維持管理や保険を含む包括的な提供方式を採用した。 契約形態と料金体系が発表 導入に際しては、長期契約と短期レンタルの両方が用意された。10台以上を対象とした料金は、6年契約で1台あたり月額8万円、3年契約では月額10万円に設定されている。短期利用は1日単位で可能で、1台につき5万5千円となる。柔軟な契約形態により、施設運営者や企業が用途に応じて導入しやすい仕組みが整えられた。 サンリオなど複数企業が導入決定 サンリオエンターテイメントが運営する大分県の「ハーモニーランド」をはじめ、すでに10の法人が導入を決めている。ホンダは今後5年間で1,000台の販売を見込み、2030年までに売上高40億円の実現を掲げる。活用の場は観光やレジャー施設に限らず、他業種への広がりも想定されている。 技術と機能の特徴が明らかに ユニワンには二足歩行ロボット「ASIMO」で培ったバランス制御技術が応用されており、利用者の体重移動に応じて自然な挙動を実現する。前後左右の移動やその場での回転に加え、傾斜10度までの坂道の走行も可能である。最高速度は時速6キロ、充電2時間で10キロの走行ができる仕様となっている。両手を自由に使える設計により、人ごみの中でも安全に移動できる点も強調された。 海外展開と将来構想が注目 発表会で事業責任者の中原大輔氏は「将来的にはスマートシティのインフラの一部として活用したい」と述べた。国内導入を基盤に、米国をはじめとする海外市場での展開も検討されており、今後の成長戦略に注目が集まる。