市場全体で慎重姿勢が強まる展開 8日のニューヨーク市場では、主要資産クラスがいずれも方向感を欠く展開となり、FOMCを控えた投資家の慎重姿勢が鮮明になった。米ドルは対主要通貨で堅調に推移し、米国株は下落して取引を終えた。市場では、9〜10日に予定されるFOMCでの25ベーシスポイントの利下げを既に織り込んでおり、声明文やパウエル議長の発言内容に焦点が移っている。利下げは既定路線であるとの見方が広がる一方、今後の緩和ペースをめぐる不透明感が投資家心理に影響している。 米ドルが堅調に推移し円が下落 為替市場では、米ドルが主要通貨に対して上昇し、円は全面安となった。東北地方で発生した強い地震と津波警報の発令が円売りを後押しした側面もあり、安全資産としての選好が限定的となった。週内にはオーストラリア、ブラジル、カナダ、スイスなど複数の中央銀行が政策決定会合を予定しているが、これらの国では大きな変更は見込まれていないとされる。市場の関心は引き続き米金融政策に集中しており、米ドルの優位性が意識されやすい状況が続いた。 債券利回りが上昇し高水準を更新 債券市場では、米長期金利が上昇し、10年債利回りは4.19%台と9月下旬以来の水準に達した。短期金利も上昇し、2年債利回りは3.61%を付けた。景気後退への懸念が抑制されつつあるなか、FRBが示唆する利下げペースの鈍化観測が、利回り上昇を促している。アナリストの一部は、今回の利下げが「タカ派的な利下げ」と位置づけられる可能性に言及しており、追加利下げには高いハードルがあるとの見方を示す。市場では、FOMC後の金利見通しが利回り動向を左右する重要な要因になるとみられる。 米株は持ち高調整で反落 米株市場では主要3指数がそろって値を下げ、S&P500では幅広い業種が弱含んだ。投資家の間では、FOMCを控えた不確実性を背景にリスクを抑える姿勢が強まった。ダウ平均は215ドル下落し、過去最高値に接近していたこともあり、保有株を整理する動きが目立った。決算シーズンが終了し、相場を支える材料が不足するなか、株価は方向感を欠いた推移となった。ナスダックもマイナス圏で終え、ハイテク株や半導体関連に売りが広がった一方、エヌビディアは中国向け出荷許可に関する報道を受けて上昇する場面があった。 商品市場では金が下落し原油も反落 商品市場では、金先物が下落した。米長期金利の上昇が金の重しとなり、FOMCの結果を見極めたいとの思惑から積極的な取引は控えられた。市場では、3会合連続での0.25%利下げ観測が根強いが、一部にはインフレ継続を背景とする据え置き主張の可能性も指摘されている。原油は4営業日ぶりに反落し、利益確定売りが広がった。ウクライナとロシアの和平交渉の行方が注目されるなか、需給緩和への警戒も重しとなった。リスク資産全体が弱含む環境が続き、原油も上値が重い展開となった。
製薬株が主導しダウが最高値を更新 9月30日のニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が3日続伸し、前日比81ドル82セント高の4万6397ドル89セントで取引を終えた。これは9月22日以来の最高値更新となる。中心となったのは製薬株で、特にファイザー株が6.8%上昇し、指数を押し上げた。 政府閉鎖リスクが投資心理を圧迫 一方で、米政府の「つなぎ予算」の成立が不透明であり、一部政府機関が閉鎖に追い込まれる可能性が高まった。これにより、経済指標の公表遅延や短期的な経済混乱が懸念され、投資家の買い意欲は抑制された。取引中にはダウ平均が一時下落する場面もあった。 消費者信頼感指数が予想を下回る 同日に発表された9月の米消費者信頼感指数は94.2で、市場予想の96.0を下回った。前月改定値から3.6ポイント低下しており、消費者心理の悪化が相場の重しとなった。これに伴い、ドルは一時的に売られ、為替市場では円買いが強まった。 個別銘柄の動向が相場を支える 株価上昇は製薬株以外にも広がり、エヌビディアはアナリストによる目標株価引き上げを背景に上昇した。通信やインフラ関連株も買われたが、セールスフォースやアメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックスは下落した。 月間ではダウ・ナスダックともに上昇継続 ダウ平均は9月全体で1.8%高となり、5カ月連続の上昇を記録した。さらに、ナスダック総合指数も68.8ポイント高の2万2660.009で引け、月間では5.6%上昇し、6カ月連続のプラスとなった。
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