両国外相が北京で会談を実施
中国の王毅外相と韓国の趙顕外相は17日、北京で会談し、両国関係の発展に向けた意思を確認した。趙氏の訪中は就任後初めてであり、韓国新政権による対中関係重視の姿勢が示された。両国外相は今後の協力の枠組みについても意見を交わした。
習近平主席の訪韓が最終調整段階
会談では、10月31日から11月1日に韓国・慶州で開催されるAPEC首脳会議にあわせて、習主席が訪韓する方向で調整が進んでいることが明らかになった。趙氏は改めて出席を要請し、訪韓が両国関係の発展を後押しすることを期待した。王氏も自ら訪韓する意向を示した。
北朝鮮情勢をめぐる協議
両国外相は北朝鮮情勢についても意見交換した。趙氏は、北朝鮮を非核化に向けた対話の場に戻すよう中国に協力を求めた。これに対し王氏は「朝鮮半島の安定に向けて建設的役割を果たし続ける」と応じた。今月上旬には金正恩総書記が訪中しており、北朝鮮問題が改めて注目されている。
国際秩序をめぐる発言
王氏は国連創設80年に言及し、「国際秩序をより公正な方向へ導くべきだ」と発言した。これは「米国第一」を掲げるトランプ政権の通商政策を意識した発言とみられ、韓国を含む国際社会に協力を呼びかける姿勢を強調した。
中韓関係強化への期待
今回の会談を通じて、中韓両国は戦略的な協力をさらに深める方針を確認した。韓国政府は日米との協力を維持しつつ、最大の貿易相手国である中国との関係強化を重視しており、習主席の訪韓がその転機となることが期待されている。
