米株安と中東緊迫が投資家心理を圧迫する展開
6月10日の東京株式市場で、日経平均株価は大幅に反落した。終値は前日比1237円36銭安の6万4179円27銭となり、下げ幅は一時1600円を超えた。前日の米株式市場でハイテク株が軟調に推移した流れを引き継ぎ、東京市場でもリスク回避の売りが広がった。
中東地域を巡る緊張も相場の重荷となった。米国とイランの攻撃に関する報道を受け、投資家の間では先行きへの警戒感が強まった。外部環境の悪化が意識され、株価指数先物や主力株を中心に売りが優勢となった。
午後に下げ幅を広げた日経平均の取引動向
日経平均は午後に一段安となり、節目の6万4000円を下回る場面があった。市場では、日本時間10日夜に発表される5月の米消費者物価指数を前に、持ち高を減らす動きが出た。物価指標の内容次第で米利上げ観測が高まるとの警戒が、相場全体の上値を抑えた。
ただ、下落一辺倒にはならなかった。6万4000円を割り込む水準では、日本株の先高観を意識した買いも入った。急落場面での押し目買いが下支えとなり、終値では安値圏からやや戻して取引を終えた。
AI・半導体関連への売りが相場全体を下押し
米ハイテク株安の影響は、東京市場のAI・半導体関連銘柄に及んだ。平均株価への寄与度が大きいソフトバンクグループやアドバンテストが売られ、指数を押し下げた。電子部品株や電線関連株にも売りが広がり、成長期待の高かった銘柄群で利益確定の動きが目立った。
一方で、半導体関連のすべてが売られたわけではない。東京エレクトロンやSCREENホールディングスは買われた。市場全体ではハイテク株への警戒が強かったが、銘柄ごとに売買の方向は分かれた。
6万4000円割れで押し目買いも入り下げ渋り
東証株価指数は反落し、TOPIXは48.51ポイント安の3847.60で取引を終えた。JPXプライム150指数も下落し、18.77ポイント安の1613.55となった。指数全体では下落したものの、東証プライム市場の値下がり銘柄数は694と全体の4割強にとどまった。
値上がり銘柄は835、横ばいは35だった。指数の下落幅に比べ、個別銘柄の値動きにはばらつきがあった。不動産株では三菱地所や三井不動産などの上昇が目立ち、相場全体が全面安となる展開は避けられた。
先物主導の荒い値動きが続いた東京市場の焦点
10日の東京市場では、先物主導の値動きも荒さを増した。12日に株価指数先物とオプションの清算日が重なるメジャーSQを控え、短期筋の売買が指数の振れを大きくした。外部要因と需給要因が重なり、日経平均は大幅安となった。
市場の焦点は、米消費者物価指数の発表後に米金融政策への見方がどう変化するかに移る。中東情勢を巡る警戒も残り、投資家はリスク管理を重視する姿勢を強めた。10日の下落は、米ハイテク株安、地政学リスク、米物価指標前の調整が同時に重なった結果となった。
