関西最大規模となる新物流拠点が兵庫県尼崎市で本格稼働
アマゾンジャパンは10日、兵庫県尼崎市で8月5日に稼働を開始した「Amazon武庫川フルフィルメントセンター」を報道陣に公開した。施設の延べ床面積は約11万1000平方メートルで、同社の関西拠点として最大規模となる。尼崎市内では2022年に開設した施設に続く2拠点目で、関西圏で増える需要に対応するための新たな物流拠点として運用されている。施設規模を拡大することで、関西に置く在庫の選択肢を広げ、注文に応じた出荷を地域内で進めやすくする狙いがある。需要の多い地域に近い場所で在庫と出荷機能を持つことが、今回の拠点整備の中心となっている。
約3000台の搬送ロボットが商品棚を作業者のもとへ自動搬送
施設には約3000台の搬送ロボットが導入され、約3万台の商品棚を必要な作業場所まで移動させる。入荷時には商品棚が作業者の前まで運ばれ、担当者はバーコードなどを確認しながら、画面に表示される指示に沿って商品を収納する。出荷時も同様に棚が自動で移動するため、作業者が広い施設内を歩き回って商品を探す工程を抑えられる仕組みとなっている。棚そのものを人の位置まで運ぶ方式により、広い床面積を持つ施設でも人の移動を減らしながら入出荷作業を進められる。
1日最大50万個超の入出荷と1500万個の保管能力を確保
武庫川FCでは、商品の入荷と出荷でそれぞれ1日最大約50万個を処理できる。保管可能な商品数は最大約1500万個に上り、大規模な在庫を関西圏に確保できる体制を整えた。施設の規模は甲子園球場約3個分に相当し、商品の保管量と処理量の双方を高めることで、関西地域における物流対応力を強化している。大量の商品を1拠点に置けるため、注文への対応に必要な在庫を関西側で確保する余地も広がる。
作業者の歩行を抑え負担軽減につなげる自動化設備を導入
ロボットによる棚搬送に加え、商品が入ったかごをコンベヤーへ移す自動荷降ろし装置も導入されている。この設備は関西では初めて報道陣に公開された。自動化設備を組み合わせることで処理能力を高めるだけでなく、作業者の移動や荷扱いに伴う負担を減らし、作業環境の改善にもつなげる構成となっている。繁忙期などには最大で数千人が勤務する拠点になるとしている。人による作業と自動設備を組み合わせる運用を前提とし、物流量が増える時期にも対応できる体制を整えている。
関西顧客への配送迅速化を支える新たな物流基盤として稼働
尼崎市は名神高速道路と阪神高速道路へのアクセスが良く、大阪市や神戸市など人口の多い地域にも近い。アマゾンジャパンは関西で保管する商品を増やし、首都圏など離れた拠点から商品を運ぶ量を減らすことで、顧客への配送を早める考えだ。武庫川FCは大規模な保管能力とロボットを活用した処理体制を組み合わせ、関西向け物流の効率を高める役割を担う。保管、搬送、入出荷を一体的に強化することで、関西の顧客に商品を届けるまでの物流工程をより短くする基盤となる。
