9月の訪日外国人客が前年比5%減少、航空運賃高騰と中国市場の落ち込みが影響

篠宮 文香
经过

訪日外国人客数が310万人台に減少した背景

日本政府観光局が10月21日に公表した推計によると、2026年9月に日本へ入国した外国人旅行者は310万3700人となり、前年同月から5%減少した。人数では16万人以上の減少となり、海外からの旅行需要に変化が生じた。

今回の減少には、航空交通を取り巻く複数の要因が関係している。台風の影響による航空便の運休に加え、中東情勢の悪化に伴う航空運賃の値上がりが訪日客数を押し下げた。

また、中国からの旅行者が大幅に減少したことも全体の数字に影響した。韓国や台湾などからの訪日客が増える一方、国・地域ごとの増減には大きな違いが生じている。

中東情勢の悪化に伴う航空運賃上昇の影響

9月の外国人旅行者数を減少させた要因の1つが、国際線の航空券価格の上昇である。中東地域を巡る情勢が悪化したことで、航空運賃が高くなり、日本への渡航に影響が及んだ。

航空券の価格は、海外から日本を訪れる際の費用に直接関係する。今回の統計では、航空運賃の上昇が訪日旅行を取り巻く環境の変化として挙げられている。

さらに、台風の接近に伴って一部の航空便が欠航したことも旅行者数の減少につながった。航空券の値上がりと運航上の問題が重なり、9月の訪日客数に影響する結果となった。

中国からの旅行者が44.5%減と大幅減少

国・地域別の動向では、中国市場の落ち込みが目立った。9月に中国から日本を訪れた旅行者は43万800人で、前年同月から44.5%減少した。

中国からの旅行者は前年同月から大きく減少し、訪日外国人客数全体を押し下げる要因となった。この背景には、日本への渡航を自粛するよう求める呼び掛けが影響している。

9月の訪日客数全体は5%の減少だったが、中国単独では4割を超える減少率を記録した。この差は、中国からの旅行者の減少が全体の動向に強く表れたことを示している。

韓国と台湾では前年を上回る訪日需要が継続

中国からの訪日客が減少した一方、韓国と台湾では前年同月を上回る人数を記録した。韓国からの旅行者は84万2300人となり、前年同月比25.6%増加した。

台湾からの訪日客も59万5600人に達し、前年同月から13%増えた。両市場とも前年の水準を超え、訪日客全体が減少する中でも増加傾向を示した。

特に韓国では、9月として過去最多の訪日客数となった。メキシコからの旅行者についても同様に9月の過去最高を記録しており、日本への旅行需要が拡大している国も確認された。

訪日市場で国・地域ごとの増減が鮮明に

2026年9月の訪日外国人客数は、航空運賃の高騰や台風による欠航、中国からの旅行者の減少が重なり、前年の水準を下回った。総数は310万3700人となり、前年同月比5%減という結果だった。

ただし、すべての国・地域で旅行者数が減少したわけではない。韓国と台湾では2桁の増加率を記録し、韓国とメキシコは9月の過去最高を更新した。

今回の統計では、国際情勢や航空交通の影響を受けた市場と、訪日客数が増加した市場の違いが明確になった。中国の大幅減少と韓国・台湾の増加が同時に進んだことが、9月の訪日旅行市場の特徴となっている。

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