平和賞巡る強い主張が注目 トランプ米大統領は9月30日、バージニア州の軍事施設で演説し、10月10日に発表されるノーベル平和賞について言及した。自身が受賞しなければ「米国に対する深刻な侮辱だ」と述べ、これまで繰り返してきた強硬な主張を再度強調した。発言は、国内外で大きな波紋を広げている。 「7つの戦争を終結」との実績強調 トランプ氏は演説の中で、自らの外交的実績として「7つの戦争を終わらせた」と強調した。具体例として、今年5月に発生したインドとパキスタンの武力衝突の停戦仲介を挙げ、紛争解決への貢献をアピールした。大統領は、これらの取り組みが世界的に評価されるべきだとの姿勢を示した。 「米国として受賞すべき」と説明 平和賞については「私は望んでいない。米国が受賞すべきだ」と強調し、自己の利益ではなく国の名誉であると位置付けた。ただし、発言の背景には、かねてから同賞への執着を見せてきた大統領の姿勢がにじむ。トランプ氏は1期目の政権時から、平和賞受賞への期待を公言してきた経緯がある。 他国への推薦要求が判明 米国メディアの報道によると、トランプ氏は複数の外国首脳に対し、自身を平和賞候補に推薦するよう直接要請した事例があるという。一部の国は、外交的に米国との関係を優位に進めるため、トランプ氏の意向に沿って推薦を行ったとされる。 国際社会に広がる反応と波紋 今回の発言は、ノーベル平和賞の発表を前にした異例の圧力とも受け止められ、国際社会で議論を呼んでいる。受賞の有無が米国の外交姿勢やトランプ政権の評価に直結するとの見方も出ており、今後の反応に注目が集まっている。
世界の核戦力は減少も配備状態が拡大傾向 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所は、2025年1月時点で世界の核弾頭数が12,241発と、前年より164発減少したと報告した。しかし、そのうち3,912発が配備済みで、約2,100発は弾道ミサイルに搭載されて即時発射可能な状態にあると指摘。核兵器の実戦配備が依然として脅威である実態を明らかにした。 ロシアと米国が核保有の大半を占める実態 報告によれば、核弾頭保有数はロシアが5,459発、米国が5,177発で、両国だけで世界全体の約9割を占めている。中国は600発で3位だが、年約100発の増加ペースで、最も速い拡大を示している。他にはフランス(290発)、英国(225発)、インド(180発)、パキスタン(170発)が続く。 AI導入が引き起こす軍事的誤認の危険性 SIPRIは、防衛分野における人工知能の導入が、誤認識や技術的誤作動を招く可能性があると警鐘を鳴らしている。通信障害や認知エラーによる誤った判断が、核兵器の誤使用につながるおそれがあるという。これにより冷戦終結後に続いていた核軍縮の流れに歯止めがかかる可能性も示唆された。 地域的な緊張が核リスクを加速させる背景 インドとパキスタンは、カシミール地方での衝突が核リスクを高める要因とされ、報告書は「誤情報の拡散とともに、通常戦力から核危機に発展するおそれがあった」と分析。北朝鮮についても保有数は50発とされ、最大40発分の原料を保有していると見られている。イスラエルの核保有数は推定90発とされた。 日本と中国の核政策に関する立場の違い 林官房長官は記者会見で、NPT体制の下で核兵器のない世界を目指す取り組みを継続する方針を表明。対する中国は報告書への直接的なコメントを避けつつも、「一貫して自衛的な核戦略を堅持し、核兵器の先使用は行わない」と強調した。アメリカは中国の核拡大を不透明と批判しており、今後の国際関係に緊張を残す形となっている。
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