金利発表が示した制度転換後の節目 住宅金融支援機構は2026年1月の「フラット35」適用金利を公表し、借入期間21年以上で融資率9割以下の最低金利が2.08%となった。現行制度が始まった2017年10月以降、最低金利が2%台に達するのは初めてである。25年12月の1.97%から上昇し、3カ月連続の引き上げとなった。 長期金利上昇が固定金利を押し上げ 今回の金利水準は、国内の長期金利上昇を反映している。25年12月に行われた金融政策決定を受け、政策金利が引き上げられたことで、債券市場では新発10年物国債利回りが一時2.125%まで上昇した。フラット35の金利は市場金利の動向に連動しやすく、上昇基調が鮮明になった。 融資率別に異なる金利水準 融資率が9割以下の場合、返済期間21年以上35年以下の金利は2.08~4.74%となった。一方、融資率が9割を超える場合、21年以上の最低金利は2.19%に設定されている。返済期間20年以下では、より低い水準が示されているものの、全体として上昇傾向が続いている。 変動型上昇で固定型への関心拡大 日銀の利上げに伴い、政策金利に連動する変動型住宅ローンも金利が上昇している。これを受け、金利が返済期間中に固定されるフラット35への関心が高まっている。機構によると、25年7~9月の申請戸数は1万4223戸と、前年同期比で約5割増加した。 住宅取得判断に迫られる転換点 固定型住宅ローンは安定した返済計画を立てやすい一方、金利水準の上昇は借入負担を直接押し上げる。2%台への到達は、住宅取得時の資金計画を見直す契機となり、今後の市場動向を左右する重要な局面となっている。
為替の一方向性が強まる中で財務当局の警戒姿勢が浮上する動き 片山財務相は18日の閣議後会見で、最近の円相場が短期間に下方向へ進む状況を問題視する姿勢を示した。相場が特定方向へ偏りながら速い動きを伴う局面が続いている点に触れ、変動が落ち着きを欠く水準に近づいている状況を懸念した。過度な振れや秩序が保たれない展開に対しては、市場環境の安定性を確保する観点から慎重に対応する姿勢が示された。 円安と長期金利の高止まりが同時に顕在化した動きが続く 同日の東京市場では、円相場が155円台前半まで下落し、2月以来の円安圏に戻った。一方で新発10年国債利回りは1.75%まで上昇し、約17年半ぶりの高水準に到達した。為替と金利の両方が大きく動く展開となり、国内市場の不安定さが確認された。こうした状況は、政府が検討する経済対策の大きさが意識され、財政の重さが売り圧力につながっているとの受け止めにつながった。 経済対策の規模観が市場の値動きに影響する構図がうかがえる 政府が取りまとめを進める総合経済対策について、片山氏は規模が積み上がっているとの認識を示した。市場ではこの動きが財政面への負担を強めるとの見方が広がり、国債価格の下落や円安に結びついている状況がみられる。対策の内容が大きくなるほど、財政に関する市場の受け止めが変化し、それが国内金融市場の動きに反映される展開が続いている。 GDPの減少が対策実施の根拠として示された動きが位置付く 内閣府が発表した7〜9月期の実質GDPは6四半期ぶりにマイナスに転じた。輸出の落ち込みが影響し、景気の下押しが確認された状況となった。片山氏はこの経済状況を踏まえ、対策を講じる理由が存在すると説明した。景気を支える必要性が明確になったことで、政府が対策の規模や方向性を見定める局面が続いている。 円と国債の信認維持を図る政府姿勢が問われる局面が続く動き 片山氏は市場を注視し、円と国債の信認を維持する考えを強調した。為替と金利の動きが大きい状況において、安定性を確保する姿勢が求められ続けている。経済対策の策定が進む中で、市場の動きと政策判断が密接に並行する局面が続き、政府の対応がどのように市場の安定につながるかが注目されている。
FRB独立性への懸念が高まった背景 トランプ大統領は25日、住宅ローン契約に関する不正疑惑を根拠にFRBのクック理事を解任すると明らかにした。 大統領権限によるFRB理事の解任は異例の事態であり、市場では中央銀行の独立性に対する懸念が強まった。これに対し、クック氏は決定を受け入れず、法的手段に訴える意向を示した。専門筋は、今回の出来事がFRBの政策決定過程に影響を与えかねないと指摘している。 為替市場でドルが下落した経緯 為替市場ではドルが主要通貨に対して下落した。ドル指数は0.28%安の98.19となり、ドル/円は147.36円まで値を下げた。ユーロは1.1647ドル、英ポンドは1.3481ドルに上昇した。市場は9月のFOMCでの利下げを85%の確率で織り込んでおり、FRBの姿勢がよりハト派的になるとの見方がドル売りを促した。 債券市場で長短金利差が拡大 米国債市場では短期債利回りの低下が目立ち、2年債利回りは3.681%に下落した。10年債利回りは4.258%となり、長短金利差は58bpと7月以来の水準に拡大した。専門家は、FRBの独立性が制約されれば長期的に利回り曲線のスティープ化が進む可能性があると指摘している。堅調な2年債入札も短期債需要を裏付けた。 株式市場は主要銘柄が相場を支えた 株式市場ではNYダウが135ドル高の4万5418ドルで終了した。エヌビディアが1.1%高、イーライリリーが新薬の臨床試験結果を受け6%上昇した。ボーイングは韓国からの大型受注を背景に買われ、シスコシステムズやアメリカン・エキスプレスも上昇した。半面、セールスフォースやユナイテッドヘルスが下落した。ナスダック指数も94.97ポイント高の2万1544.27で引けた。 金と原油の動きが示す投資家心理 商品市場では、安全資産需要を背景に金先物が1オンス3433.00ドルへ反発した。一方、原油先物はWTI10月物が63.25ドルと反落した。ロシア産石油供給への懸念が残る中、トランプ大統領による追加関税発動を控え、投資家は利食い売りを進めた。エネルギー需要の先行きに対する不透明感も下落要因となった。
米株高を受け東京市場で買いが先行 27日の東京株式市場では、前日の米株式市場でNYダウが135ドル高となり、景気の底堅さが意識されたことを背景に、主力株を中心に買いが優勢となった。特に半導体関連銘柄への買いが強まり、日経平均は反発した。ただし、米国で同日予定されていたエヌビディアの決算発表を前に、積極的な上値追いは抑制された。 FRBを巡る不透明感が市場心理を圧迫 一方で、トランプ大統領がクックFRB理事の解任を発表したことで、市場には警戒感が広がった。クック氏は辞任を拒否し、法廷闘争も辞さない構えを示しており、FRBの独立性に疑問が生じている。この影響で金融政策の見通しが不透明となり、投資家心理を揺さぶった。 個別銘柄では半導体関連が高騰 個別銘柄では、アドバンテスト、ディスコなどの半導体製造装置株が買いを集めた。ニコンはストップ高に達し、値上がり率トップとなった。中外製薬や東京電力ホールディングスも堅調に推移した。一方、サンリオ、川崎重工業、リクルートなどは売られ、値下がり銘柄数が優勢となった。 円相場の動向と国債利回りの上昇 為替市場では、前日のドル安の反動からドル買いが優勢となり、円は対ドルで147〜148円台にとどまった。米国の金利動向に不透明感があるなか、日本の10年国債利回りは2008年以来の水準に達し、市場全体に警戒感が広がった。 業種別の動きと市場全体の評価 東証33業種のうち19業種が上昇。上昇率上位は電気・ガス、空運業、非鉄金属などだった。一方で、保険業やサービス業は下落した。市場全体としては、半導体関連の上昇が目立ったものの、TOPIXは小幅安となり、値下がり銘柄数が値上がりを上回る展開だった。
FRBが政策金利を維持し市場の予想通り FRBは29~30日に実施したFOMCで、政策金利を4.25~4.50%のまま据え置く判断を下した。5会合連続の据え置きとなり、投票は9対2で可決された。声明では「失業率は低水準を維持し、労働市場は引き続き堅調」としつつ、インフレがなお高めに推移していることを指摘した。 パウエル発言で利下げ期待が後退 FRB議長のジェローム・パウエルは会見で「9月に利下げ判断を行うのは時期尚早」と述べた。この発言を受けて市場の早期利下げ観測が後退し、米10年国債利回りは4.372%、2年債利回りは3.932%へと上昇した。反対票を投じたのは、ウォラー理事とボウマン副議長の2名だった。 株式市場は不安定な値動き 米株式市場では、ダウ工業株30種平均とS&P500がいずれも続落した。利下げ期待の後退に加え、トランプ大統領が銅輸入に50%の関税を課す署名を行ったことが素材株下落につながった。素材セクターは2%下落し、フリーポート・マクモラン株は9.5%急落した。一方、マイクロソフトとメタは好決算を発表し、時間外で6%超の上昇となった。 外為市場でドル高が進行 ドルは主要通貨に対して上昇し、ユーロは1.1418ドルと6月11日以来の安値をつけた。ユーロは5営業日連続の下落となり、ドル/円は149.29円まで上昇し、4月2日以来の高値水準を回復した。 金と原油市場の動き 金先物は米GDPの強い結果や利下げ観測後退を受けて1オンス=3352.80ドルに下落した。WTI原油はロシア制裁への警戒感が支援材料となり、1バレル=70.00ドルと約1カ月ぶりの高値に達した。
米欧関税合意で投資家心理が改善 米国とEUが27日に関税交渉で合意し、米国は自動車を含む輸入品に15%の関税を適用することが決定した。従来の30%案が半減したことで、世界貿易の摩擦拡大が回避され、市場に安心感が広がった。この動きが投資家心理を支え、リスク資産への資金流入が進んだ。 S&P500とナスダックが最高値を記録 米国株式市場では、S&P500が6営業日連続で最高値を更新し、ナスダック総合指数も過去最高を記録した。貿易摩擦緩和によるリスク低下が追い風となり、主要企業決算への期待も株価を押し上げた。ただし、今後のFOMCや日銀の金融政策会合を控え、市場は慎重な姿勢を崩していない。 ドル高進行と為替市場の反応 為替市場では、米欧合意を受けてドルがユーロや円に対して上昇。取引終盤のドル/円は148.53円、ユーロ/ドルは1.1591ドルと、それぞれドル高が進行した。利上げ観測は後退しているものの、安全資産からドルへの資金移動が鮮明になった。 債券市場と利回りの上昇傾向 投資家のリスク選好が債券売りを促し、米10年債は4.414%、30年債は4.962%まで利回りが上昇した。短期的な据え置きは織り込み済みとされ、今後の金融政策の方向性が焦点となっている。 貴金属と原油の価格変動 貿易摩擦緩和に伴い、金先物は4日続落し1オンス=3310.00ドルとなった。一方でWTI原油は1バレル=66.71ドルに反発し、エネルギー市場は地政学的要因と需給見通しで揺れ動いている。今後の価格動向は金融政策と市場心理に左右される見通しだ。
利下げの可能性示唆で国債利回りが反落 4月14日の米国債市場では、10年債利回りが前日比で12.5ベーシスポイント低下し、4.368%を記録した。前週は関税政策を受けて50bpの上昇を見せたが、この日はFRBのウォラー理事が利下げの可能性に言及したことで、売り圧力が後退した。30年債利回りも7.7bp低下し、4.798%となった。 ドルはユーロに対して横ばい、円には下落 この日の外国為替市場では、ドルはユーロに対して安定した推移を見せたが、円に対しては0.39%値を下げ、142.93円で引けた。トランプ大統領による貿易政策の行方が、ドルに対する市場の懸念を強めている。 ハイテク株中心に株価が反発、一方で警戒感も残存 米国株は上昇基調で始まり、関税免除の対象となった電子機器関連銘柄が買われた。アップルやデル・テクノロジーズが値を上げる一方、関税政策の行方に対する警戒感から、指数は高値を維持しきれなかった。 金は利益確定売りで反落、原油は小幅に上昇 金先物価格は、5営業日連続の上昇から一転し、18.30ドル安の1オンス=3,226.30ドルに下落した。一方、WTI原油は61.53ドルと小幅高。米中の貿易懸念が後退したことで買いが入ったものの、方向感に乏しい動きが続いた。 市場全体に依然として政策不透明感が残る構図 市場では、スマホなど一部製品の関税免除発表が好感されたが、トランプ大統領は新たに半導体への関税導入を示唆。企業のサプライチェーン管理への懸念も強く、投資家心理は安定を欠いている。相場は政策発言に大きく左右される状況が継続している。
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