第3四半期決算で収益構造に改善の兆し 小林製薬は11日、2025年1〜9月期の連結決算を発表し、純利益が前年同期比27.4%増の68億円となった。紅麹サプリメント問題で停滞していた事業が回復に転じ、第2四半期以降は増収基調に戻ったことが寄与した。会社は通期予想を据え置き、慎重な姿勢を維持している。 売上は微減、インバウンド需要が貢献 期間中の売上高は前年同期比2.1%減の1120億円。ヘルスケア事業では広告自粛による販売減が響いたが、訪日外国人数の増加で家庭用品や衛生関連商品の需要が高まった。特に医薬品や芳香剤などの分野で販売が堅調に推移した。 紅麹関連損失の追加計上続く 紅麹サプリメントに関連する損失は新たに4億円計上され、累計で160億円に達した。製品の安全性強化と顧客対応に要する費用が続いており、企業としての信頼回復に向けた取り組みが今後も課題となる。 広告再開で費用増、営業益は大幅減 営業利益は前年同期比32.3%減の114億円。停止していたテレビ広告を再開したことや、工場での品質管理体制強化による人件費の増加が負担となった。経常利益も27.9%減の129億円にとどまり、費用圧迫が顕著に現れた。 通期見通しを維持しつつ再建目指す 2025年12月期の通期業績予想は、売上高1710億円、営業利益140億円、純利益105億円と従来見通しを維持した。市場予想を下回るものの、広告再開や販路拡大によって事業基盤の安定化を図る構えだ。
米EV需要減速が車載電池事業に打撃 パナソニックホールディングス(HD)は30日、2026年3月期の連結純利益予想を3,100億円から2,600億円へ下方修正した。主な要因は米国の電気自動車(EV)市場の停滞で、北米工場の車載電池販売量が期初想定を約13%下回る見通しとなった。トランプ政権が9月にEV購入補助金を打ち切った影響も重なり、収益押し上げ効果が200億円減少している。 人員削減と構造改革費用が業績を圧迫 同社は今年発表した1万人規模の人員削減を進めており、そのうち国内外で5,000人ずつを対象としている。国内では早期退職の応募が想定を上回り、構造改革費用を200億円上乗せして1,500億円とした。楠見雄規社長は記者会見で「改革は予定通り進んでおり、財務体質の改善を図る」と述べた。 テレビ事業は継続、課題事業から脱却へ 低収益部門とされてきたテレビ事業については、売却や撤退は行わず自力再建を目指す方針を明らかにした。楠見氏は「2026年度には課題事業からの脱却が見込める」とし、国内外での販売効率化や製品ラインの見直しを進める考えを示した。今後は映像・家電分野でのブランド力再構築に注力する。 AI分野での新投資、日米連携枠組みに参画 28日に公表された日米両政府の最大4,000億ドル規模の投資プロジェクトに、パナソニックHDもAI分野の主要企業として参画している。同社はエネルギー貯蔵システムやサーバー用電子材料などの強化を掲げ、「積極的な設備投資の可能性がある」と楠見氏は言及した。AI関連需要の拡大は、EV分野の低迷を補う成長要素と位置付けている。 中間決算は減収減益、海外需要が低迷 2025年9月期中間連結決算では、売上高が前年同期比10.1%減の3兆8,204億円、純利益が24.6%減の1,424億円となった。アジアやインドで家電需要が減少する一方、国内ではヒートポンプなどの堅調な販売が支えとなった。車載部品子会社の非連結化も影響し、通期業績は依然として厳しい環境にある。
中間期で大幅増益、構造改革が寄与 セブン&アイ・ホールディングスは2025年3〜8月期の連結決算で純利益が1218億円と前年同期比で約2.3倍に拡大した。前年に発生した子会社譲渡損失などの特別損失が消えたほか、イトーヨーカ堂の不動産売却益が利益を押し上げた。営業利益は2083億円で前年同期比11.4%増。構造改革が利益体質の改善に寄与した格好だ。 国内コンビニが苦戦、営業利益4.6%減 一方で、主力のセブン-イレブン・ジャパンによる国内コンビニ事業は低迷した。物価上昇や人手不足が続き、消費者の節約志向が強まる中で営業利益は前年同期比4.6%減。海外事業が好調を維持する中で、国内の収益鈍化が目立った。 通期業績を下方修正、見通しに慎重姿勢 同社は2026年2月期通期予想を下方修正。売上高は10兆5600億円(前年同期比11.8%減)、営業利益は4040億円(同4%減)とし、従来の増益見通しを取り下げた。アナリスト予想を下回る内容で、市場では国内店舗の回復遅れを懸念する声が上がっている。 デイカス社長、成長戦略の継続を強調 記者会見でスティーブン・ヘイズ・デイカス社長は「新経営戦略は順調に進行しており、初期段階ながら成果が見え始めている」と述べた。イトーヨーカ堂やセブン銀行の非連結化により、コンビニ事業への集中を進めており、グループ再編によって持続的成長を目指すとした。 株価は低調、外部圧力も意識 株価は1株1980円前後で推移し、カナダのクシュタール社による買収提案価格2600円を下回る水準が続く。日経平均が最高値を更新する中、セブン&アイ株は伸び悩んでおり、経営改革の成果を早期に示せなければ外部株主からの圧力が強まる可能性がある。
グーグル、AI技術で好決算を記録 米グーグルの親会社アルファベットは、2025年4〜6月期決算を発表した。この期間の純利益は前年同期比で19%増の281億9600万ドル(約4兆1千億円)となり、主力事業である検索広告やクラウドサービスの好調が反映された。特に、グーグルが自社開発した生成人工知能(AI)の技術が、事業全体の成長を大きく牽引した。 広告収入の増加 全体の売上高は14%増の964億2800万ドルとなった。その中でネット広告が713億4千万ドルを記録し、前年同期比で10%の増加を達成した。特に、検索連動広告が12%増の541億9千万ドルを達成し、グーグル検索などの収益が強化された。YouTubeの広告収入も13%増の97億9600万ドルに達し、ビデオコンテンツを活用した広告戦略の効果が現れた。 クラウド事業が32%増 企業向けクラウドサービスの売上高は32%増の136億2400万ドルを記録し、AI専用の半導体が利用されるクラウドサービスへの需要が拡大した。グーグルのクラウド事業は、特にデータ処理能力に強みを持つ自社開発のAI半導体を活用し、企業向けサービスの成長を支えている。 ピチャイCEO、AIの役割を事業戦略に強調 アルファベットのスンダー・ピチャイCEOは、声明で「AIが事業全体の成長を支えている」と述べ、今後もAI技術を駆使して競争力を強化する方針を示した。また、積極的な設備投資を続け、さらなる事業成長を目指すとした。AI技術が企業の成長に与える影響は、今後の展開においても大きな要素となりそうだ。 今後の投資計画と競争力強化 アルファベットは、AI技術の進展を背景に、さらに事業成長を目指して積極的な設備投資を行う計画だ。AIの発展に伴い、新たな市場機会が創出され、グーグルはその領域でも競争力を高めるための施策を強化する見込みだ。AI技術の革新が、今後もグーグルの成長を牽引し続けると確信されている。
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