年度調査で取得件数が大幅増 内閣府は2025年12月16日、外国人および外国系法人による重要施設周辺の土地・建物取得に関する最新の調査結果を発表した。2024年度の取得件数は3498件に達し、前年調査と比べて大幅に増加した。調査対象区域が市街地を含めて拡大されたことが、件数増加の主な要因とされる。 調査は、重要土地等調査法の施行後としては2回目の公表で、指定された585区域のうち583区域が対象となった。 首都圏に偏る取得分布 取得件数を地域別に見ると、東京都が1558件と全体の約4割を占めた。神奈川県339件、千葉県235件と首都圏が上位を占め、都市部への集中傾向が鮮明となった。北海道や福岡県など地方都市でも一定数の取得が確認されている。 都心部では、陸上自衛隊関連施設や防衛装備庁施設、在日米軍施設周辺などが指定区域に含まれており、住宅や集合住宅の取引が多い。 中国籍取得が突出する構成 国・地域別では、中国籍による取得が1674件と最も多く、全体の約半数を占めた。次いで台湾、韓国、米国、ベトナムの順で続いており、アジア地域からの取得が目立つ結果となった。 政府は、国籍や法人構成の把握を通じて、取得主体の実態を継続的に確認している。 法制度と調査体制の枠組み 重要土地等調査法では、防衛施設や原子力発電所、海上保安庁施設などの周辺区域を調査対象とし、不適切な土地利用が認められた場合には是正措置を講じることが可能とされている。特別注視区域では、売買時の届け出が義務付けられている。 政府は区域指定を段階的に進めており、今回の調査で取得実態の全体像がほぼ把握された。 勧告・命令ゼロの現状 調査の結果、重要施設の機能を妨げる利用は確認されず、利用中止の勧告や命令は発出されなかった。小野田紀美経済安全保障担当相は、今後も調査を着実に進め、制度の適切な運用を継続する考えを示している。
直営農場の新米が首都圏47店舗に登場 流通大手イオンは7日、埼玉県羽生市の直営農場で収穫した新米の販売を開始した。これまで県内の限られた店舗のみで取り扱っていたが、今年は首都圏47店舗へと販売網を広げた。中間コストを削減し、一般的な銘柄米より1〜2割安い価格設定とすることで、米価高騰が続く中での消費者需要に応える狙いだ。 価格は5キロ4298円、4銘柄を展開 今回販売されるのは「コシヒカリ」「あきたこまち」「彩のきずな」「にじのきらめき」の4銘柄で、いずれも直営農場で栽培されたもの。5キロあたり4298円(税込)で販売され、他ブランド米に比べて手頃な価格となっている。東京都江東区の店舗では販売初日から多くの買い物客が訪れ、「価格の安さが決め手」と話す声も聞かれた。 作付面積1.5倍に拡大、生産量100トンを見込む イオンは2015年から羽生市で稲作を開始し、遊休農地の活用を進めてきた。今年は作付面積を約30ヘクタールへと1.5倍に拡大。これにより約100トンの生産を見込んでいるという。高温耐性を持つ品種の導入も進め、安定した供給体制の確立を図る。 農業分野での取り組みを加速 イオンはグループ会社「イオンアグリ創造」を通じて全国各地で農業事業を展開している。流通の大手企業が自ら生産に乗り出す動きは珍しく、農地の有効活用や価格安定化に寄与している。担当の川口雅明取締役は「コメの供給不足を補うだけでなく、農業の持続的発展にも貢献していきたい」と語った。 2030年までに生産量を2~3倍へ 今後は首都圏以外への展開や他の直営農場での生産拡大も視野に入れる。イオンは2030年までに生産量を現在の2〜3倍に増やす方針で、国内の米供給の安定化に向けた取り組みを本格化させる構えだ。自社生産・販売の強みを生かし、物価上昇局面でも消費者に安心価格を提供する体制づくりを進めている。
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