株式過半数をファンドに売却と発表
家具卸大手関家具は、米国の投資ファンドLキャタルトンと提携し、株式の過半数を売却すると発表した。売却規模は数十億円に及び、手続きは9月末に完了する予定だ。創業家が保有する持分を中心に譲渡が進められる。
1968年創業の老舗、業界トップの地位
大川市で創業した関家具は、製品開発から製作、販売、卸売までを一貫して行う企業である。2024年の売上高は185億円を記録し、全国約4700の店舗に商品を供給する。長年にわたり業界最大シェアを維持してきた。
本社移転や社名変更は行わず
関家具は売却後も社名を変えず、本社も大川市に置いたまま事業を続ける方針を明らかにした。また、従業員の雇用も確保する意向であり、企業文化の継承にも配慮していることが強調された。
製品開発と店舗展開を強化
今回の提携により、商品力と流通網の拡大を加速させる。ファンドのノウハウを活用し、新しい製品開発を進めるほか、店舗の拡充を計画している。さらに、インターネット販売を一層強化し、成長するEC市場で競争力を高める方針だ。
首都圏の法人需要に重点
関家具は法人向け市場の拡大を重要課題と位置づけている。特に首都圏のオフィスやホテル、飲食店向けに家具を供給し、法人需要の増加に対応する。業務用分野の強化が、今後の売上拡大を牽引すると見込まれる。
