台湾で海外1号店を開設
日本初のハンバーガーチェーン「ドムドムハンバーガー」が10月1日、台北市の百貨店に海外1号店を開いた。店舗は現地企業がフランチャイズ契約で運営し、開業初日から多くの来客が列を作った。日本国内では縮小傾向が続いてきた同ブランドにとって、海外展開は新たな成長戦略の一環となる。
独創的メニューを前面に打ち出す方針
ドムドムの強みは、競合にはないユニークな商品構成にある。代表例がカニを丸ごと使用したバーガーで、今回の台湾店でも目玉商品として提供される。フードサービスの藤崎忍社長は、日本で人気の商品を軸に据えつつ、台湾市場に合わせた新メニューも検討すると述べている。
歴史と縮小の経緯が浮き彫りに
1970年に創業したドムドムは、90年代には全国で400店舗以上を展開した。しかし大手外資系の台頭で次第に苦境に立たされ、店舗数は激減。2017年にはダイエー傘下から現在のフードサービスが事業を引き継ぎ、再建を図ってきた。
国内29店舗と若年層の支持
現在日本で展開しているのは29店舗にとどまるが、大手チェーンとの差別化を図る戦略が奏功しつつある。特にシンボルキャラクター「どむぞうくん」の関連グッズやSNSでの拡散効果により、若年層を中心に再評価が進んでいる。
海外展開が持つブランド再生の意味
台湾への出店は、国内で「絶滅危惧種」とまで呼ばれたブランドが新しい活路を模索する動きでもある。海外市場での成功は、国内の再成長にも波及する可能性があり、今後の動向が注目される。
