政権合意を具体化する実務協議が始動 自民党と日本維新の会は6日、連立政権の政策合意に基づく「与党実務者協議会」の初会合を国会内で開催した。両党は国会議員の定数削減や社会保障制度の見直しなど、5つの主要分野で協議体を設置し、政策の実行に向けた議論を本格化させる方針を確認した。会合では、自民の井上信治幹事長代理と維新の金村龍那幹事長代理が協議会代表として就任し、信頼関係を構築しながら政策推進を進める考えを示した。 政策実現へ5つの協議体を新設 協議体は、①議員定数削減を含む選挙制度改革、②社会保障制度改革、③政治資金の透明化、④統治機構改革(副首都構想を含む)、⑤憲法改正の5分野で構成される。各分野の協議は来週から順次開始され、協議会が進捗を一元的に管理する。特に、比例代表を中心とした定数削減や憲法改正の条文検討など、国会審議に直結する課題が焦点となる見通しだ。 臨時国会での法案成立を視野に協議加速 連立合意書には、衆院定数1割削減を目指し、臨時国会中の法案提出を明記している。これは国政改革の象徴として維新が強く求めてきた項目であり、連立政権における最初の試金石とされる。井上氏は「真摯な議論を重ねて着実に実現したい」と述べ、金村氏も「信頼構築が安定政権の基盤となる」と語った。両党の実務者が一体となり、議論を進める構えを見せている。 自民内の慎重論と野党対応が課題 一方で、自民党内では定数削減への慎重な意見もくすぶる。特に比例代表の削減は与党議席の減少に直結する可能性があり、党内調整が避けられない。また、少数与党の立場にある現政権では、野党の理解を得ることが法案成立の前提となる。高市早苗首相は「幅広い政党間の協議を重ね、合意形成を目指す」との姿勢を示している。 信頼構築が連立維持の鍵に 政策実現には、自民と維新の間での信頼関係が不可欠とされる。維新幹部の一人は「定数削減が進まなければ連立離脱も選択肢」と述べ、協議の進展に期待と警戒を交錯させている。両党が歩調を合わせられるかどうかが、連立の安定性と改革の行方を左右する重要な局面となる。
改憲実現に向けた強い決意を示す発言 高市早苗首相は11月4日の衆議院本会議で、憲法改正について「少しでも早く国民投票を実施できる環境を整える」と述べ、早期実現への強い意欲を示した。これは自民党の小林鷹之政調会長の代表質問への答弁で、首相としての所信表明演説に対する各党の質疑の一環として行われた。 憲法の「時代適応」を訴える姿勢 高市首相は、憲法を「国家の形を示す基本法」と定義し、国際情勢や社会構造の変化に対応する「アップデート」が不可欠だと強調した。首相は「時代の要請に応えられる憲法を制定することは喫緊の課題だ」と述べ、現行憲法の見直しに対する明確な姿勢を示した。 超党派での議論加速を期待 答弁では、「国会の憲法審査会で党派を超えた建設的な議論が加速することを期待している」と発言。立場を首相と党総裁で分けて説明し、議論の深化を通じて国民理解を促す考えを示した。憲法改正を単なる政権課題でなく、国家的テーマとして扱う姿勢を打ち出した形だ。 自民・維新連立合意に改憲項目を明記 また、高市政権を支える自民党と日本維新の会の連立合意において、憲法9条の見直しや緊急事態条項の創設が盛り込まれている点を強調。これにより、政府全体として改憲論議の推進が明確に位置付けられた。首相は「国民の理解と支持を得ることが重要だ」と述べ、慎重かつ段階的な議論の積み重ねを重視する姿勢を示した。 国民投票の早期実施に向けた課題 高市首相は、憲法改正を巡る国民投票の実施には「多くの論点整理と国民的合意形成が不可欠」と指摘。今後は各党の協力を得ながら、法的手続きや広報活動などの整備を急ぐ方針を示した。発言は、改憲実現を政権運営の中心課題として位置付ける姿勢を鮮明にしたものといえる。
歴史的な党首交代が実現 自民党総裁選挙が4日行われ、高市早苗前経済安全保障相が第29代総裁に選出された。石破茂首相の退陣を受け実施された選挙で、党史上初の女性総裁となった。党員・党友を含む選挙で高市氏は幅広い支持を集め、決選投票では185票(国会議員票149、都道府県票36)を獲得。対する小泉進次郎農林水産相は156票にとどまった。 国民の不安を希望に変える方針を表明 高市新総裁は就任直後のあいさつで、「多くの不安を希望に変える党にしていく」と強調した。「自民党を明るく、気合の入った組織に立て直す」と述べ、改革姿勢を鮮明にした。総裁選では9月22日の告示以降、12日間の論戦を経て、党員投票率は68.69%と前年を上回り、党員の関心の高さを示した。 経済と外交を最優先課題に設定 高市氏は記者会見で「物価高対策に全力を注ぐ」と語り、経済政策を最優先に掲げた。また、外交・安全保障面では「まずは日米同盟の強化を確認する」と述べ、国際情勢に対応する姿勢を明確にした。さらに、憲法改正や財政政策などを共に議論できる政党との連携も視野に入れる考えを示した。 党再建への強い意志と現実的課題 高市氏は「ワークライフバランスを捨てる」と述べ、全力での党再建を誓った。一方で、党は裏金問題や選挙敗北などの影響を引きずっており、結束回復が喫緊の課題となる。右派的な政策への傾斜が、今後の連立交渉や国民支持にどう影響するかが注目されている。 初の女性首相誕生へ期待と課題 次の国会での首相指名選挙を経て、高市氏が日本初の女性首相に就任する可能性が高い。国内外で注目が集まる中、経済停滞や外交の再構築といった重い課題に直面する。「全員で立て直す」と語った新総裁の言葉通り、党再生の成否が今後数か月で問われることになる。
物価上昇を巡る対応策が焦点に 自民党総裁選は、国民の関心が高い物価高対策をめぐって議論が展開されている。5候補は22日から23日にかけて記者会見や討論会に臨み、速やかな対応を約束した。現金給付や消費税減税など与野党の従来案には直接触れず、それぞれが独自の経済政策を強調した。 候補ごとの経済政策が判明 小林鷹之氏は所得税改革を通じた可処分所得の増加を訴え、移行期間に定率減税を実施するとした。茂木敏充氏は「生活支援特別地方交付金」の新設を掲げ、3年で平均年収を50万円引き上げるとした。林芳正氏は低所得層支援のため「日本版ユニバーサルクレジット」を導入し、実質賃金の安定的上昇を目指すと述べた。小泉進次郎氏はガソリン税暫定税率の廃止や所得税の基礎控除の見直しに言及した。高市早苗氏は公約に給付付き税額控除を明記し、成長戦略に必要な赤字国債増発にも踏み込んだ。 党改革に向けた具体案を発表 党改革も論戦の柱となった。小林氏は「世代交代」を強調し、若い世代の主導を訴えた。茂木氏は女性や若手を大胆に登用し、閣僚の平均年齢を10歳若返らせるとした。林氏は「ゼロからの再建」を掲げ、デジタルを活用した発信力強化を提示した。高市氏は北欧諸国に匹敵する女性登用を掲げ、党役員会に多様性を持ち込む考えを示した。小泉氏は全議員が役割を担う体制を呼び掛けた。 外交・安全保障と憲法改正を強調 外交や安全保障をめぐる議論では、違法な在留外国人への厳格対応で一致した。小泉氏は政府の司令塔機能を強化し、年内に行動計画をまとめるとした。憲法改正については、高市氏が「憲法9条改正」を最優先とし、小林氏は任期中の発議を明言した。小泉氏も「与野党の議論を進める」と訴えた。 石破首相が後継に期待を表明 石破茂首相は23日、公邸での取材に応じ、具体名は挙げなかったものの「政策を引き継いでくれる人が選ばれることを望む」と発言した。林氏や小泉氏を念頭に置いた発言とみられ、後継選びの方向性を示唆した。
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