歴史的な党首交代が実現
自民党総裁選挙が4日行われ、高市早苗前経済安全保障相が第29代総裁に選出された。石破茂首相の退陣を受け実施された選挙で、党史上初の女性総裁となった。
党員・党友を含む選挙で高市氏は幅広い支持を集め、決選投票では185票(国会議員票149、都道府県票36)を獲得。対する小泉進次郎農林水産相は156票にとどまった。
国民の不安を希望に変える方針を表明
高市新総裁は就任直後のあいさつで、「多くの不安を希望に変える党にしていく」と強調した。
「自民党を明るく、気合の入った組織に立て直す」と述べ、改革姿勢を鮮明にした。
総裁選では9月22日の告示以降、12日間の論戦を経て、党員投票率は68.69%と前年を上回り、党員の関心の高さを示した。
経済と外交を最優先課題に設定
高市氏は記者会見で「物価高対策に全力を注ぐ」と語り、経済政策を最優先に掲げた。
また、外交・安全保障面では「まずは日米同盟の強化を確認する」と述べ、国際情勢に対応する姿勢を明確にした。
さらに、憲法改正や財政政策などを共に議論できる政党との連携も視野に入れる考えを示した。
党再建への強い意志と現実的課題
高市氏は「ワークライフバランスを捨てる」と述べ、全力での党再建を誓った。
一方で、党は裏金問題や選挙敗北などの影響を引きずっており、結束回復が喫緊の課題となる。
右派的な政策への傾斜が、今後の連立交渉や国民支持にどう影響するかが注目されている。
初の女性首相誕生へ期待と課題
次の国会での首相指名選挙を経て、高市氏が日本初の女性首相に就任する可能性が高い。
国内外で注目が集まる中、経済停滞や外交の再構築といった重い課題に直面する。
「全員で立て直す」と語った新総裁の言葉通り、党再生の成否が今後数か月で問われることになる。
