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国産AI基盤構築へ1兆円支援、官民連携を本格化

国産AI開発を巡る政策方針が明確化 政府は国産AIの研究開発を国家戦略として位置づけ、2026年度から5年間で総額1兆円規模の支援を行う方針を示した。AIの基盤技術を国内で確立することで、国際競争力の強化を図る狙いがある。背景には、AI分野で米国と中国が先行する現状への危機感がある。 新会社設立で基盤モデル開発を推進 来春にも、ソフトバンク を含む複数の企業が共同で新会社を設立する計画が進んでいる。新会社には、AI開発を手がける プリファードネットワークス の技術者など、約100人規模が参加する予定とされる。経済産業省の公募制度を通じ、開発設備や研究環境の整備に対する支援を受ける。 国内最高水準を目指す性能指標 新会社が開発を目指すのは、基盤モデルの性能を示す指標で国内最高水準に達するAIである。開発されたモデルは特定企業に限定せず、日本企業全体に開放される方針とされている。産業分野への幅広い応用を促し、AI活用の裾野拡大を図る。 半導体調達競争への対応策 AIの性能を左右する半導体の確保は、世界的な競争が激化している分野である。価格の高騰も続く中、新会社は政府支援を活用し、必要な量の半導体を安定的に調達する考えを示している。研究開発の継続性を確保するための重要な課題となる。 日本主導のAI開発体制確立が焦点 今回の支援策は、官民が一体となり、日本主導のAI開発体制を築く試みである。基盤モデルの国内開発と共有を通じ、産業競争力の底上げを図ることが最終的な狙いとされている。

暫定税率終了前に補助金が最大幅へ引き上げ

補助額が税率相当の水準に達した動き 政府は12月11日、ガソリン価格の負担を緩和する措置として補助金を1リットル当たり25円10銭へ増額した。5円10銭の上乗せにより、補助額は暫定税率分と同じ水準となった。この増額は31日に控える暫定税率の撤廃に向けた最終的な移行措置であり、価格の急激な変動を避ける目的がある。補助金は元売り企業への支援を通じて価格に反映される仕組みで、段階的な増額によって市場の安定が図られてきた。制度改正を前に、価格の連続性を保つための最終調整が進んでいる。 市場価格の動きと影響範囲の広がり 経済産業省によれば、レギュラーガソリンの全国平均価格は8日時点で163円70銭となり、5週連続の下落を記録した。前週より1円10銭低い水準で、補助金増額に伴いさらに数円の値下がりが見込まれている。この価格調整は家庭の燃料費だけでなく、物流や業務用車両を抱える企業にも影響が及ぶ。補助金の効果が反映されるまでには一定の時間差が生じるが、年末へ向けて負担軽減が進むことになる。市場全体では安定した価格形成が続いており、急な変動を避けるための対策が着実に機能している。 税制転換の意義と制度の歴史的背景 今回の補助金措置は、1974年に導入された暫定税率が姿を消すことに伴うものである。当初は道路整備の財源として位置付けられたが、制度は長期間維持され、一般財源化した後も存続してきた。政治的な議論を経て与野党6党が廃止を決定し、11月に関連法が成立した。軽油に課される暫定税率の取り扱いも見直され、2026年4月には終了する方針が示されている。今回の措置は燃料税制の転換期を象徴するものとなり、税体系全体の見直しへとつながる動きを含んでいる。 税収の減少と財政構造の課題 暫定税率の廃止により、国と地方で合わせて年1兆5千億円の税収が減ることが見込まれている。与野党の合意文書では、法人税の特例措置の見直しや高所得層への新たな課税強化を検討する方針が示されたが、具体策は今後詰められる段階である。道路保全に必要な財源の安定確保も別途議論される見通しで、財政運営上の課題は大きい。制度改正の影響が広範囲に及ぶため、政府は価格変動の抑制と財源確保の双方を慎重に進める必要がある。 制度終了後の市場環境を見据えた動き 補助金と暫定税率が同時に終了することで、年末前後の価格水準は大きく変わらないと見込まれる。段階的な補助金増額により、市場の過度な混乱を避ける仕組みが整えられてきた。今後は税収減を踏まえた新たな財源策の提示が焦点となり、燃料価格の安定を維持しつつ財政再建をどう進めるかが問われる。制度の節目を迎える中、燃料政策の方向性と市場への影響が注目される局面である。

ガソリン補助金段階的拡充 年末にかけ値下がり進行へ

暫定税率廃止を見据えた移行措置が始動 政府は11月13日から、ガソリンと軽油に対する補助金を段階的に引き上げる。ガソリン税などの暫定税率を年末から廃止する方針に伴い、価格変動による混乱を避けるための移行措置として実施されるものだ。現在、石油元売り業者に対して1リットルあたり10円を支給している補助金を、13日から15円に引き上げる。これにより、価格下落を段階的に誘導する。 財源は燃料油基金、計8000億円を活用 今回の補助金増額には、「燃料油価格激変緩和対策基金」に残る約8000億円が活用される。政府は段階的な補助強化により、消費者が一度に大幅な価格変動を受けないよう配慮する方針を示している。補助金は今後2週間ごとにおよそ5円ずつ追加され、12月11日にはガソリン25.1円、軽油17.1円と、暫定税率に相当する水準まで引き上げられる見通しだ。 小売価格への反映は数日から1週間後 経済産業省が発表した調査によると、11月10日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は1リットルあたり173.5円だった。補助金引き上げ後、価格は数日から1週間ほどで反映され、13日以降には5円程度の下落が見込まれている。年末には160円前後の水準となる可能性もある。中小のガソリンスタンドでは、補助金が反映される前に値下げを迫られるケースも想定され、資金繰り支援が検討されている。 年末から段階的に税廃止、家計負担軽減へ 政府はガソリン税の暫定税率を12月31日に、軽油引取税の暫定税率を2026年4月1日にそれぞれ廃止する予定だ。これにより、燃料価格の構造的な引き下げが進み、物価高の抑制と家計負担の軽減が期待されている。ガソリン補助制度は2022年1月に開始され、これまでに総額7兆円を超える予算が投入されてきた。 価格安定と供給維持の両立が課題に 一方で、補助金による市場依存が続けば、原油相場の変動リスクや財政負担の拡大が懸念される。政府は価格安定を維持しつつ、円滑な暫定税率廃止を実現するため、需要動向と原油市場の推移を注視している。年末にかけての価格動向は、今後のエネルギー政策を占う試金石となりそうだ。

国内投資を促進する新税制、経産省が本格検討

国内投資減税の導入検討が進展 経済産業省が2026年度からの税制改正に向け、国内設備投資を対象とした新たな優遇制度の導入を進めている。投資額の一定割合を法人税から控除する仕組みを軸とし、企業規模を問わず幅広い業種の投資意欲を引き出す狙いが示された。現行制度に限定されがちな分野を超えて、大規模な製造工場やソフトウェア開発まで適用範囲を広げる方向だ。 即時償却の延長要望が判明 中小企業を中心に活用されてきた「即時償却」についても延長が検討されている。通常は複数年に分けて計上される減価償却費を、初年度に全額経費化できる特例措置を2年間延ばす方針だ。これにより資金繰りを改善し、新たな投資サイクルを後押しする効果が期待されている。さらに、減価償却資産の基準額引き上げも要望の中に含まれている。 米国とドイツの政策が日本に影響 今回の取り組みの背景には、米国やドイツの積極的な投資優遇政策がある。米国では7月に即時償却を恒久化する法律が成立し、ドイツも460億ユーロ規模の減税法案を可決した。欧米諸国の競争的な投資支援策に対し、日本が後れを取れば企業の投資先が海外に流れる懸念が強まり、経済成長に影響を及ぼす可能性がある。 高関税による投資停滞への対応 米政権による高関税政策は、日本企業の国内投資に直接的な影響を与えている。特に電気自動車関連のプロジェクトでは、中止や延期が相次ぐ状況だ。経産省はこうしたリスクに対応するため、国内の投資環境を改善し企業の競争力を維持する方針を明確にした。 新税制実現へ向けた政治的調整の行方 政府は2040年度に官民で200兆円規模の国内投資を目標に掲げているが、今回の新税制の導入には国会での合意が必要となる。与党が参院選で議席を減らした影響もあり、野党の理解を得ることが不可欠だ。年末に向けた税制改正の議論では調整の難航が予想され、実現に向けた政治的課題が浮上している。

中東の緊張緩和でガソリン価格が3週ぶりに下落

原油相場の軟化が価格動向に影響 ガソリン価格が3週間ぶりに下落した背景には、中東の地政学的リスクの後退がある。イランとイスラエル間の対立が一時的に落ち着いたことで、国際的な原油相場が値を下げた。この動きが国内のガソリン価格にも波及し、7月7日時点で全国平均は1リットルあたり173円60銭となった。 政府補助は定額支給のみを継続 燃料価格対策として設けられている国の補助金制度では、7月第2週は175円を超えないと判断されたため、特別な加算は見送られ、従来通りの10円の固定支援が実施されることとなった。 地域ごとの価格差が引き続き顕在化 都道府県別にみると、愛知県が1リットルあたり167円20銭と最も安く、鹿児島県では183円90銭と最高値を記録した。価格が下がったのは42都道府県にのぼり、横ばいは2府県、値上がりは3県であった。地域間の価格差は依然として大きく、輸送コストや販売拠点の条件が影響しているとみられる。 軽油と灯油もわずかに値を下げる傾向 ガソリンに加え、軽油や灯油も同様に値下がりを示した。軽油は1リットルあたり153円80銭と、前回調査より60銭安くなった。灯油に関しては、18リットルあたりで6円の下落となり、2205円となっている。家庭用燃料としての価格変動も、消費者への影響が注目される。 今後の価格動向は国際情勢次第との見方 今回の値下がりは地政学的な影響が薄れたことによる一時的な反応と考えられるが、中東を中心とした国際情勢の不安定さは依然として残っている。供給不安が再燃した場合には再び原油価格が上昇し、それに連動して国内価格も変動する可能性がある。今後も政府の補助制度と市場の動向が注視される。

米国の関税圧力に日本が対応強化の構え

武藤経産相が自動車関税交渉への姿勢を表明 日本政府は、自動車関税に関するアメリカとの協議において、今後も関税の是正を強く求めていく姿勢を示した。武藤経済産業大臣は7月1日の会見で、「自動車は日本の重要産業である」と述べ、米国に対して引き続き是正を働きかける考えを示した。 トランプ大統領が日本の輸入体制に不満表明 トランプ米大統領は、6月29日に放送されたテレビインタビューで、日本によるアメリカ車の輸入が少ない点を問題視した。「これは公平ではない」との見解を示し、関税交渉での譲歩に否定的な姿勢を崩していない。こうした発言が交渉の行方に影響を及ぼすとみられている。 全国で約4,000件の相談 自動車業界に不安拡大 経済産業省の発表によれば、全国に設置された約1,000か所の相談窓口には、6月25日時点で累計4,000件を超える相談が寄せられているという。実際に影響が出ている企業もあるとされ、とりわけ部品調達や対米輸出に関する不安が高まっている。 追加支援を視野に入れた柔軟な対応方針 武藤大臣は「影響が顕在化している企業もある」とし、国内産業への影響を注視する姿勢を示した。必要に応じて追加的な政策支援を講じる意向も明言されており、状況の深刻化に応じた段階的な対策が取られる可能性がある。 日本の産業構造を守る交渉の正念場 自動車は日本の輸出産業の柱であり、関税強化は雇用やサプライチェーン全体に広範な影響を及ぼす。政府は今後も交渉において産業保護の立場を貫きながら、必要な政策支援と制度設計に取り組む構えを見せている。

経産省、ラピダスに8025億円の追加支援を発表

日本の半導体産業強化へ向けた新たな一手 経済産業省は2025年3月31日、先端半導体の国産化を目指す「ラピダス」に対し、新たに最大8025億円の追加支援を行うと発表した。これにより、政府の支援総額は1兆7200億円を超えることになる。今回の支援は、2ナノメートル半導体の試作開始を控える同社の事業推進を後押しするものだ。 ラピダス、4月から試作ラインを稼働 ラピダスは、北海道千歳市の工場で2025年4月から2ナノメートル半導体の試作を開始する予定だ。これは、現在世界で量産されていない最先端技術であり、成功すれば国内の半導体産業にとって大きな転機となる。 政府の支援は、製造装置や原材料の調達、生産管理システムの開発、さらには製造技術の確立を目的としている。2ナノメートル半導体の実用化に向けて、技術面・資金面の両方から後押しする狙いがある。 支援総額は1兆7200億円を突破 ラピダスへの政府支援は、これまでも最大9200億円の枠組みで決定されていたが、今回の追加支援により、その総額は1兆7200億円に達する見込みだ。これは日本の半導体産業に対する過去最大規模の公的支援となる。 背景には、米中の技術競争が激化する中、日本政府が経済安全保障の観点から、国内の半導体生産基盤の強化を急ぐ必要があると判断したことがある。 政府、ラピダスの株主化を計画 さらに政府は、ラピダスへの支援強化の一環として、同社の実質的な株主となることを目的とした法案を国会に提出した。この法案が可決されれば、政府は1000億円の追加出資を行い、国家プロジェクトとしての性格を一層強めることになる。 経済産業省は「日本の半導体産業の競争力を高めるために、民間企業と政府が一体となって支援を継続する」としており、今後の展開が注目される。 日本の半導体産業の未来と課題 今回の大規模支援により、日本の半導体産業は新たな成長フェーズに入ることが期待される。しかし、2ナノメートル半導体の量産化には、技術的な課題や国際競争の激化など多くのハードルが存在する。政府の資金支援が国内産業の競争力向上につながるか、今後の進捗が鍵となる。

キャッシュレス決済が42.8%に拡大、政府目標を前倒し達成

キャッシュレス決済の普及が加速 日本におけるキャッシュレス決済の利用が大きく拡大している。2024年の決済額は141兆円に達し、消費全体に占める割合は42.8%となった。政府が掲げていた「2025年6月までに4割達成」の目標は、1年以上前倒しで達成される形となった。 この成長の背景には、手数料が比較的低いQRコード決済の導入が進んだことや、クレジットカードの少額決済の増加がある。特に中小規模の飲食店での導入が増加し、消費者の利用が拡大したことが影響している。 クレジットカード決済が全体の8割超を占める 2024年のキャッシュレス決済内訳を見ると、クレジットカードが全体の8割を超える決済シェアを維持しており、前年より11兆2000億円増加した。従来は高額決済に使われることが多かったが、近年では少額決済にも利用されるケースが増えている。 特に、オンラインショッピングや定額サービスでの利用が増え、利便性の向上がキャッシュレス化の加速につながっている。 QRコード決済が急速に拡大 QRコード決済は前年比2兆6000億円増と急速に拡大している。特に中小の飲食店や小売店での導入が進み、手軽にキャッシュレス決済を導入できる点が利用拡大の要因となった。 また、QRコード決済の普及は、キャッシュレス決済に慣れていない層にも使いやすさを提供し、新たな利用者層の拡大につながっている。大手決済サービスの競争も激化しており、さらなる成長が期待される。 電子マネーの利用減少が見られる 一方で、電子マネーの利用額は2000億円減少した。これは、QRコード決済の利便性向上やクレジットカードの少額決済が普及したことが影響していると考えられる。 電子マネーは交通系ICカードなどを中心に利用されているが、他の決済手段の利便性が向上する中でシェアの縮小が進んでいる。 利便性と安全性の両立、今後の課題を考察 政府は将来的にキャッシュレス決済比率を80%まで引き上げる目標を掲げている。しかし、その実現にはいくつかの課題がある。 まず、決済手数料や導入コストの問題が挙げられる。特に中小規模の店舗では、手数料負担が経営の課題となる可能性がある。また、利用者の安全性確保も重要であり、不正利用対策や個人情報保護の強化が求められる。 キャッシュレス決済のさらなる拡大に向けて、事業者と政府の連携が不可欠となるだろう。