利用拡大と未成年保護を巡る現状整理 短尺動画アプリTikTokは国内で月間利用者数が4,200万人に上り、若年層を中心に浸透している。一方で、未成年者による高額課金や不適切利用を巡る問題が顕在化し、プラットフォームの社会的責任が問われている。日本法人は13歳未満の利用を禁止しているが、年齢要件の認知不足も課題として残る。 保護者管理機能の拡充で透明性を強化 新たに拡張された「ペアレンタルコントロール」では、10代の利用者が投稿した動画や写真が表示された際、保護者へ自動通知が送られる仕組みが導入された。加えて、コンテンツのダウンロード可否やデュエット設定など、子どもが選択したプライバシー条件を保護者が確認できるようになった。利用制限ではなく、家庭内の対話を促す設計が特徴とされる。 健全な利用習慣を促す新たな仕組み 利用時間管理に加え、行動変容を後押しする取り組みとして「ウェルビーイングミッション」が導入された。短時間で達成可能な課題を通じて、利用者がバランスの取れたデジタル習慣を意識できる仕組みとなっている。今後は、複数の支援機能を集約した専用のウェルビーイング体験も検討されている。 クリエイター保護と投稿環境の整備 未成年利用者だけでなく、クリエイター向けの安全対策も拡充された。不快なコメントを抑制する「クリエイターケアモード」や、投稿前に拡散性を確認できる簡易チェック機能などが導入されている。安心して活動できる環境整備が、健全なコミュニティ形成につながると位置付けられている。 年齢制限を巡る国際動向と日本の対応 海外ではオーストラリアが16歳未満のSNS利用を法的に制限し、北欧諸国やマレーシアでも規制が進む。一方、日本政府は青少年への影響が十分に検証されていないとして、事業者の自主的取り組みを重視する姿勢を示している。TikTok側も捜査機関との連携や透明性向上を進め、社会的信頼の確保を図っている。
マドリード協議で売却合意が判明 米国と中国は15日、スペイン・マドリードで行われた閣僚級協議において、動画投稿アプリ TikTok の米国事業売却を巡り合意に至った。協議には ベセント米財務長官と中国の 何立峰副首相 が出席し、売却の商業条件が固まったとされる。ベセント長官は、詳細は非公開としつつも「すでに条件は整っている」と強調した。 トランプ大統領がSNSで合意を発表 トランプ大統領は15日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、欧州での交渉が「非常にうまくいった」と強調した。さらに「米国の若者たちが望んでいた企業について合意に至った」と述べ、TikTok売却合意を示唆した。投稿では「習主席と金曜日に会談する」と明らかにし、米中関係の強固さをアピールした。 首脳会談で最終確認へ 両国首脳は9月19日または20日に電話会談を予定している。関係筋によれば、合意に至らなければ首脳会談自体が見送られた可能性が高かった。今回の合意は、米中関係の安定に直結する重要な判断とみられる。 中国側の対応と交渉の背景 ベセント長官はインタビューで、TikTok閉鎖の可能性が合意を促したと指摘した。中国交渉団は当初、関税優遇措置などを通じた「補償」を求めていたが、最終的には合意に応じたとされる。米国はTikTokを通じたデータ流出への懸念を背景に、1月に利用禁止法を施行し、9月17日を期限として売却を迫っていた。 米中関係への影響が注目 今回の合意により、米中間の通商交渉は新たな局面を迎えた。両国首脳が直接確認することで、経済関係の安定化が図られるかが注目されている。特にTikTokの米国市場での存続は、若年層利用者を中心に強い関心を集めている。
民主党予備選で若手候補が予想外の勝利 6月24日に実施されたニューヨーク市長選の民主党予備選で、33歳の州下院議員ゾーラン・マムダニが当選見通しとなった。開票率96%時点で得票率は**43.5%と、有力視されていた元州知事アンドリュー・クオモ氏(36.4%)**を上回った。これにより、民主党の地盤である同市では、マムダニ氏が本選でも最有力とみなされている。 元知事クオモ氏、スキャンダルが失速の一因に クオモ氏は2021年にセクハラ問題で辞職した過去を持ちつつも、長年の政治経験と高い知名度から再起が注目されていた。ビル・クリントン元大統領の支持も受けていたが、有権者の信頼回復には至らず敗北を受け入れた。AP通信は今回の対決を「民主党内の理念対立の象徴」と分析している。 マムダニ氏、移民と若者層の支持を集める インド系移民の家庭に育ったマムダニ氏は、イスラム教徒として同市で初の市長を目指す。選挙戦ではTikTokをはじめとしたSNSを積極的に活用し、市営バスの無償化や所得再分配政策を掲げて若者層の共感を得た。バーニー・サンダース上院議員やアレクサンドリア・オカシオコルテス下院議員らの支援も彼の勢いを後押しした。 市政の構図が大きく変わる可能性 現職のエリック・アダムズ市長は民主党内の支持低下と汚職疑惑を背景に予備選への出馬を断念。無所属で本選に挑む構えを見せており、市政運営の枠組み自体が大きく動く可能性がある。また、共和党からは防犯団体の創設者カーティス・スリワ氏が立候補予定だが、民主党が強固な基盤を持つため勢力図に大きな変化は見込まれていない。 投票結果が象徴する政党内の分裂 今回の選挙結果は、民主党内で進行する急進左派と中道派の分断を如実に表している。大企業課税や福祉重視政策に対する支持と懸念が交錯し、ウォール街や富裕層はマムダニ氏を警戒している。ニューヨークという全米でも影響力の大きい都市での選挙結果は、今後の全国政局にも一定の影響を及ぼす可能性がある。
新たな大統領令でTikTok禁止の猶予が再延長 トランプ米大統領は6月19日、中国系動画投稿アプリ「TikTok」に対する禁止措置の発効をさらに90日間延期する大統領令に署名した。これにより、TikTokの米国内でのサービス終了を回避する期限は9月17日まで延びた。この決定は、事業売却を巡る交渉時間を確保する狙いがあるとみられている。 米国事業の売却を求める新法の影響 TikTokを巡っては、2025年1月19日に施行された新たな米国法により、中国企業が保有する米国での事業について、安全保障上の観点から売却が義務付けられた。これに従わない場合、米国内でのサービス継続は認められない内容となっており、法的圧力が高まっている。 米企業や投資家が売却に関心 TikTokの米国事業の売却に対しては、複数の米企業や投資家が関心を示している。今回の延長は、これらの交渉を進展させるための時間的猶予を提供するものであり、売却成立の可能性を高める判断と位置付けられている。 トランプ氏の方針とこれまでの対応 トランプ大統領は、2期目の就任直後にTikTokの禁止猶予措置を75日間実施し、その後4月には期限を6月19日まで延長していた。大統領はTikTokが若年層への選挙アプローチとして機能したと認識しており、その影響力を政治的にも重視している。 今後の動向と焦点となる課題 TikTokの将来は、9月17日までに売却交渉が成立するかどうかにかかっている。米国内の安全保障と自由な情報流通のバランス、そして中国とのテクノロジーを巡る対立の中で、今後の対応が注目される。今回の延長により、米中間の緊張が再び浮き彫りになる可能性もある。
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