首相就任を目指し強い決意を表明
自民党の高市早苗総裁が、21日に予定される首相指名選挙に向けて、就任への強い意欲を示した。14日に都内で行った講演で、「絶対になってやる」と語り、支持者の前で執念を見せた。公明党の離脱により政権の基盤は不安定だが、「あらゆる手を尽くす」と述べ、最後まで首相の座を目指す姿勢を崩さなかった。
公明党離脱に謝罪、挙党態勢を呼びかけ
同日、自民党本部での両院議員懇談会では、公明党の連立離脱について「私の責任だ」と陳謝した。その上で、「合意できる政党と一緒に歩みたい」と述べ、他党との協調を模索した。党内議員には「一致団結して政権を守ることが国益につながる」と訴え、党内の結束を強化する狙いを明確にした。
経済再建を最優先課題に掲げる
講演では「首相になれたら日本経済を強くする」と語り、経済政策を最優先課題に掲げた。物価上昇と円安が続くなかで、実質賃金の改善や企業投資の促進を重視する方針を強調。国民生活の安定と企業成長を両立させる政策を打ち出す意向を示した。
党内には「総・総分離」案も浮上
一部の議員からは、「総裁と首相を分けるべきだ」との意見も上がった。これは首相指名選挙を先送りし、党内調整を優先する「総・総分離」案と呼ばれるものだ。しかし、鈴木俊一幹事長は「その考えはない」と明言し、あくまで高市氏を首相に選出する方針を示した。
他党との協議で打開策を探る
高市氏は、国民民主党の榛葉賀津也幹事長との会談を通じ、政策面での連携を模索している。ガソリン税の暫定税率廃止や「年収の壁」引き上げなど、国民生活に直結する課題で合意点を探る姿勢を見せた。連立再構築を視野に入れた交渉が進めば、首相就任への道が開ける可能性もある。
