日伊首脳が来年1月の会談実施を発表
イタリアの メローニ首相 が、2026年1月 に日本を訪問する方針を明らかにした。首相は南アフリカで開かれた G20サミット(11月22〜23日) の終了に合わせ、高市首相に直接伝えたもので、日伊両政府が正式な会談日程の調整に入った。訪日は、両国が外交関係を結んでから 160周年 の節目にあたり、政治や経済、安全保障など幅広い交流強化が議題となる見通しだ。
先送りされた万博視察計画が影響
メローニ氏の来日は、当初予定されていた 2025年9月の大阪・関西万博視察 が実現しなかった経緯が背景にある。ウクライナ情勢が予測しづらくなったため、イタリア側が直前で見送りを決めていた。高市政権の発足後も双方の接触は続き、今月上旬の電話協議で、翌年前半の訪日実現に向けて双方が協力する認識を確認していた。
G20での初対面が示した関係の近さ
両首脳が実際に顔を合わせたのは、南アフリカ・ヨハネスブルクで開催された G20サミットの22日 が初めてだった。高市首相はメローニ氏に名前で呼びかけ、両者は抱擁を交わし、友好的な雰囲気が周囲の注目を集めた。両者は共に保守色の強い政治姿勢で知られ、自国で初の女性首相として政権を率いるという共通点も指摘されている。
高市首相がG20で示した積極外交の影響
G20の会期中、高市首相は 22日だけで18の国や国際機関の代表者と相次いで接触し、各国との関係構築を一気に進めた。EU主催のウクライナ情勢を扱う会合にも、アジアから唯一参加し、外交の場を広げたことが特徴的だ。休憩スペースでも各国首脳が次々に近づく様子がみられ、発足直後の内閣が国際社会で存在感を強めていることが浮き彫りになった。
日伊関係強化の意義が判明
今回の訪日計画は、両国が共有する政治的価値観や安全保障環境の変化を背景に、協力の枠組みを広げる契機となる。記念年となる2026年は、文化・経済連携の行事も予定され、外交面の動きと連動した交流深化が想定される。G20での初対面を経て、今回の訪日が実質的な関係強化につながるかが注目される。
