与党内で連立合意が進まず日程再調整 政府・自民党は、退陣する石破茂首相の後継を選出する臨時国会の召集を、当初の15日から21日前後へ延期する方向で最終調整している。関係者によると、自民・公明両党の間で連立合意がまとまらず、政治改革を巡る協議が想定以上に難航しているという。 公明党、企業献金の規制強化を要求 協議の焦点となっているのは、企業・団体献金の取り扱いだ。公明党の斉藤鉄夫代表は、自民党に対し、政治資金の透明性を高めるための規制強化を明確に受け入れるよう求めている。これに対し自民党内では慎重な意見が強く、協議は平行線をたどっている。 高市総裁、野党との接触も継続 高市早苗総裁は8日、国会内で野党党首らと相次いで会談した。立憲民主党の野田佳彦代表からは臨時国会の早期召集を求められ、また国民民主党の玉木雄一郎代表とは、昨年合意した「年収の壁」引き上げやガソリン税の暫定税率廃止などの政策実施を改めて確認した。 連立再協議は10日に実施予定 自公両党は10日にも再度協議を行う予定だが、企業献金を巡る立場の違いは埋まっていない。自民党幹部は「連立の前提が整わなければ野党との協議もできない」と述べ、協議の進展が新首相選出の条件になることを示唆した。 連立交渉の行方と政権運営への波及 臨時国会の召集延期は、高市政権の船出にも影響を及ぼす可能性がある。首相指名選挙を巡る情勢は、連立の行方次第で変動する。今後の焦点は、自公の協議がどの時点で妥結するかに移りつつある。
米ハイテク株高で投資心理改善 7日の東京株式市場で日経平均株価は前日比6円12銭高の4万7950円88銭と、わずかながら上昇して取引を終えた。これで4日続伸となり、連日の過去最高値を更新した。前日の米国市場でハイテク株が買われ、ナスダック総合指数が最高値を更新したことが投資家心理を後押しした。半導体関連株やAI銘柄が上昇をけん引した。 円安進行で輸出企業に追い風 外国為替市場では、1ドル=150円台後半まで円安が進行。輸出関連企業にとって採算改善の期待が高まり、トヨタ自動車など主要輸出株が買われた。背景には、新たに自民党総裁に就任した高市早苗氏の経済政策への期待がある。市場では「日銀が10月会合で利上げを見送る」との見方が強まり、円売り・ドル買いが優勢となった。円安基調が続く中、外需関連株への買いが相場全体を支えた。 AI関連株が上昇の主役に 米国での半導体セクター上昇を受け、国内でもAIや半導体関連株への資金流入が続いた。アドバンテストやソフトバンクグループが上昇し、フジクラなどAI関連銘柄も堅調だった。一方で、前日の急騰を受けて利益確定の売りが広がり、午後には一時マイナス圏に転じる場面もあった。東エレクやファーストリテイリング、レーザーテックの下落が指数の上値を抑えた。 内需株や銀行株は軟調 円安によるコスト高懸念から、イオンやハイデ日高など内需関連株は下落した。三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株も利益確定売りに押された。日経平均の200日移動平均線からの乖離率は20%超に達しており、過熱感を警戒する声が高まっている。市場では「新政権による政策の方向性を見極めたい」との慎重姿勢も広がった。 TOPIXも小幅上昇で最高値更新 東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、前日比1.85ポイント高の3227.91で終えた。連日で最高値を更新したが、JPXプライム150指数は小反落。7日の東証プライム市場の売買代金は約6兆6000億円、売買高は約25億株だった。全体では値上がり800銘柄、値下がり747銘柄と拮抗した展開となった。
外交リスクを避ける慎重な判断 自民党の高市早苗総裁は、10月17〜19日に行われる靖国神社の秋季例大祭での参拝を見送る方向で最終調整に入った。複数の党関係者によると、高市氏はかねてから閣僚時代を含めて節目ごとに参拝を続けてきたが、総裁として初の例大祭を前に、外交問題化の可能性を慎重に検討したとされる。中国や韓国の反発が想定される中、日中・日韓関係への影響を最小限に抑える判断とみられる。 公明党との協議で方向性を確認 7日に行われた公明党の斉藤鉄夫代表との会談では、靖国参拝に関して「外交問題にすべきではない」との意見交換が行われ、両者が一定の認識を共有した。高市氏にとっては、連立与党の公明党との関係維持も重要な政治課題であり、内政と外交の双方に配慮する立場が鮮明となった。 総裁就任後の立場と公約の変化 高市氏は昨年の総裁選出馬時には「首相就任後も参拝する」と明言していたが、今年の選挙では「適切に判断する」と柔軟な姿勢を示していた。就任後初の外交対応が問われる中で、現実的な対応への転換は、総裁としての国際的責任を意識したものとみられる。 トランプ来日とAPECを念頭にした調整 今月27〜29日にはトランプ米大統領の来日が予定されており、米国の立場にも一定の配慮を示した格好だ。また、月末には韓国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)で中国の習近平国家主席との首脳会談を模索しており、直前の靖国参拝が火種となることを避けたとみられる。 参拝見送りがもたらす今後の影響 今回の判断は、国内保守層の一部から批判を受ける可能性もあるが、外交的安定を優先する姿勢は、国際社会との信頼構築に寄与するとの見方もある。高市政権の初動として、内政よりも外交均衡を重視する方針が明確になった。
株価が急伸し一時4万8000円台に到達 6日の東京株式市場で日経平均株価が急上昇し、終値4万7944円76銭で取引を終えた。前週末比2175円26銭高の大幅上昇で、史上最高値を再び塗り替えた。取引中には4万8150円まで上昇し、初めて4万8000円台を突破。新たな節目を超えた形となった。 財政拡張政策への期待が相場を牽引 市場では、自民党新総裁に選出された高市早苗氏の積極財政路線が好感されている。景気刺激策や成長投資の推進に対する期待が強まり、投資家心理を支えた。とりわけ、防衛・宇宙産業やサイバーセキュリティ関連株など、高市氏が重点分野とする業種で買いが集中した。 円安が進み、自動車や電機など主要輸出株が堅調 外国為替市場では円安・ドル高が進み、午後5時時点で1ドル=150円01〜03銭。高市氏が日銀の利上げに否定的と見られていることから、追加利上げの可能性が後退し、円売りの動きが加速した。これにより輸出関連企業の収益改善が期待され、株価上昇を後押しした。 「高市トレード」拡大で市場に追い風 金融市場では「高市トレード」と呼ばれる買いが広がった。成長投資と財政規律を両立する姿勢に対し、市場は「いいとこ取り」と受け止めている。大和証券の坪井裕豪チーフストラテジストは、「高市氏は規律を保ちながらも成長投資を明確に掲げており、投資家が安心感を得ている」と指摘した。 政策実行力と企業業績が今後の焦点に 株式市場は全面高の様相を呈している一方で、少数与党という政治的背景が懸念されている。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平氏は、「国土強靭化やエネルギー安定供給関連銘柄は短期的に買われやすいが、政策の実行力と企業業績の持続性が試される」と分析した。
トランプ大統領がSNSで祝意を表明 米国のドナルド・トランプ大統領は10月6日、自身のSNSに投稿し、自民党の新総裁に選出された高市早苗氏を称賛した。トランプ氏は投稿で「深い知恵と強いリーダーシップを持つ尊敬すべき人物」と述べ、「日本の人々にとって素晴らしいニュースだ。おめでとう!」と祝意を表した。高市氏は日本初の女性総裁として注目を集めており、今月中旬に召集予定の臨時国会で石破茂首相の後任として新首相に指名される見通しだ。 「日本初の女性首相」との発言が話題に トランプ氏は投稿の中で「日本が初めて女性の首相を選んだ」と記し、国際社会の注目を集めた。実際には高市氏はまだ首相には就任していないが、この表現は米国側が日本の政治変化を歓迎している姿勢を象徴するものと受け止められている。投稿では高市氏の名前に直接言及はなかったものの、内容から明らかに彼女を指しているとみられる。 米国内でも高市氏への関心が高まる トランプ氏による発言は米国内のメディアでも報じられ、政治評論家の間では「日米関係を再び強化する可能性のあるサイン」として注目されている。トランプ政権時代、彼は日本の防衛分担や通商政策に関して強い発言を続けてきた。今回の祝意表明は、同盟国としての日本への期待と信頼を改めて示したものとみられる。 日米同盟強化への布石 高市氏は経済安全保障政策の分野で実績を持ち、米国との連携を重視してきた政治家として知られる。トランプ氏の早期の祝意は、次期政権下での連携強化を促すメッセージとも受け取れる。米中対立が続く中で、サプライチェーン防衛や技術協力など、両国間の協調が一層重要になるとみられている。トランプ氏が今後も日本の政策方針に関心を持ち続ける可能性は高い。 新総裁誕生がもたらす国際的反響 日本で初めて女性が自民党総裁に就任したことは、国内外のメディアで広く報じられた。トランプ氏のコメントはその象徴的な反応の一つであり、世界の主要指導者の間でも日本の新たな政治リーダー誕生への関心が高まっている。高市氏が首相就任後にどのように外交を展開し、米国との信頼関係を築いていくかが、今後の焦点となる。
歴史的な党首交代が実現 自民党総裁選挙が4日行われ、高市早苗前経済安全保障相が第29代総裁に選出された。石破茂首相の退陣を受け実施された選挙で、党史上初の女性総裁となった。党員・党友を含む選挙で高市氏は幅広い支持を集め、決選投票では185票(国会議員票149、都道府県票36)を獲得。対する小泉進次郎農林水産相は156票にとどまった。 国民の不安を希望に変える方針を表明 高市新総裁は就任直後のあいさつで、「多くの不安を希望に変える党にしていく」と強調した。「自民党を明るく、気合の入った組織に立て直す」と述べ、改革姿勢を鮮明にした。総裁選では9月22日の告示以降、12日間の論戦を経て、党員投票率は68.69%と前年を上回り、党員の関心の高さを示した。 経済と外交を最優先課題に設定 高市氏は記者会見で「物価高対策に全力を注ぐ」と語り、経済政策を最優先に掲げた。また、外交・安全保障面では「まずは日米同盟の強化を確認する」と述べ、国際情勢に対応する姿勢を明確にした。さらに、憲法改正や財政政策などを共に議論できる政党との連携も視野に入れる考えを示した。 党再建への強い意志と現実的課題 高市氏は「ワークライフバランスを捨てる」と述べ、全力での党再建を誓った。一方で、党は裏金問題や選挙敗北などの影響を引きずっており、結束回復が喫緊の課題となる。右派的な政策への傾斜が、今後の連立交渉や国民支持にどう影響するかが注目されている。 初の女性首相誕生へ期待と課題 次の国会での首相指名選挙を経て、高市氏が日本初の女性首相に就任する可能性が高い。国内外で注目が集まる中、経済停滞や外交の再構築といった重い課題に直面する。「全員で立て直す」と語った新総裁の言葉通り、党再生の成否が今後数か月で問われることになる。
党総裁選の仕組みと投票手順が判明 自民党総裁選は10月4日に投開票が行われる。総裁選は国会議員票295票と党員・党友票295票の計590票で構成される。いずれの候補も1回目投票で過半数を得られない見通しであり、上位2人による決選投票に進むことが確実視されている。決選投票は国会議員票に加え、都道府県連47票を合わせた342票で争われる予定だ。 小泉氏が議員票で最多支持を獲得 毎日新聞の調査によれば、小泉進次郎農林水産相は国会議員から82人の支持を得てトップに立っている。次点の林芳正官房長官が60人で続き、高市早苗前経済安保担当相は40人にとどまっている。なお、議員全体の約2割(51人)は態度を明確にしておらず、今後の動向が注目されている。 党員票は高市氏と小泉氏が接戦 党員・党友票については、各都道府県連の分析で小泉氏と高市氏がともに約3割前後の支持を得ているとされる。林氏は20%前後にとどまり、小林、茂木両氏はさらに少ない見込みだ。小泉氏は議員票で優位を保つ一方、高市氏は地方組織を中心に一定の支持を維持している。 林氏の追い上げと派閥の動きが焦点 林氏は議員票で60人規模の支持を確保し、両氏を激しく追い上げている。旧安倍派や麻生派の動向は依然として定まらず、最終局面でどの候補に票が集まるかが決選投票の結果を左右する可能性がある。とりわけ、麻生太郎元首相を中心とする派閥の行方が注目されている。 新総裁決定後の予定が発表 新総裁は4日午後3時20分頃に決定する見込みで、同日午後6時から記者会見を開く予定。新体制は党執行部の人事を速やかに進め、15日には新首相が選出される見通しとなっている。総裁選は与党の新たなリーダーを選ぶ重要な局面であり、結果は国内外の政治情勢に大きな影響を与えることになる。
陣営による依頼の発覚が判明 自民党総裁選に出馬した小泉進次郎農水相の陣営が、動画配信サイトで小泉氏を支持するコメントを投稿するよう依頼していたことが判明した。週刊文春の報道を受け、関係者が25日に事実を認めた。依頼は陣営の広報班を担う牧島かれん元デジタル相の事務所から発信されたもので、複数の具体的なコメント例が示されていた。 用意された具体的なコメント例が判明 依頼メールには「総裁間違いなし」「真打ち登場」といった肯定的な文言が並び、投稿例は24種類に及んだ。その中には「泥臭い仕事もこなして一皮むけた」といった評価的な表現も含まれ、ネット上での印象操作を狙ったとみられている。特に「ビジネスエセ保守に負けるな」という一文が注目を集め、候補者間の対立を助長するとの懸念が示された。 陣営幹部と小泉氏の対応が発表 この件について、陣営幹部の小林史明衆院議員は「ルールを守って活動する方針を共有している」と説明した。一方で小泉氏本人は26日の会見で「行き過ぎた表現があり適切ではなかった。申し訳なく思う」と謝罪し、自らが関与していないことを強調した。 批判を受けた表現の影響が拡大 問題となった文言は、対立候補である高市早苗前経済安全保障担当相を意識したものと解釈され、同氏を支持する議員から批判の声が上がった。総裁選挙管理委員会の逢沢一郎委員長も「陣営間の感情的対立をあおらないことを期待する」と述べ、事態の沈静化を促した。 陣営の謝罪と再発防止策が表明 牧島氏の事務所は「一部に行き過ぎた表現があり申し訳ない」と謝罪。小泉陣営も再発防止を徹底する姿勢を示している。ただ、小泉氏が自身のX(旧ツイッター)のコメント欄を閉鎖していることについては「国民の声を聞く姿勢に逆行する」との批判もあり、対応のあり方が注目されている。
物価上昇を巡る対応策が焦点に 自民党総裁選は、国民の関心が高い物価高対策をめぐって議論が展開されている。5候補は22日から23日にかけて記者会見や討論会に臨み、速やかな対応を約束した。現金給付や消費税減税など与野党の従来案には直接触れず、それぞれが独自の経済政策を強調した。 候補ごとの経済政策が判明 小林鷹之氏は所得税改革を通じた可処分所得の増加を訴え、移行期間に定率減税を実施するとした。茂木敏充氏は「生活支援特別地方交付金」の新設を掲げ、3年で平均年収を50万円引き上げるとした。林芳正氏は低所得層支援のため「日本版ユニバーサルクレジット」を導入し、実質賃金の安定的上昇を目指すと述べた。小泉進次郎氏はガソリン税暫定税率の廃止や所得税の基礎控除の見直しに言及した。高市早苗氏は公約に給付付き税額控除を明記し、成長戦略に必要な赤字国債増発にも踏み込んだ。 党改革に向けた具体案を発表 党改革も論戦の柱となった。小林氏は「世代交代」を強調し、若い世代の主導を訴えた。茂木氏は女性や若手を大胆に登用し、閣僚の平均年齢を10歳若返らせるとした。林氏は「ゼロからの再建」を掲げ、デジタルを活用した発信力強化を提示した。高市氏は北欧諸国に匹敵する女性登用を掲げ、党役員会に多様性を持ち込む考えを示した。小泉氏は全議員が役割を担う体制を呼び掛けた。 外交・安全保障と憲法改正を強調 外交や安全保障をめぐる議論では、違法な在留外国人への厳格対応で一致した。小泉氏は政府の司令塔機能を強化し、年内に行動計画をまとめるとした。憲法改正については、高市氏が「憲法9条改正」を最優先とし、小林氏は任期中の発議を明言した。小泉氏も「与野党の議論を進める」と訴えた。 石破首相が後継に期待を表明 石破茂首相は23日、公邸での取材に応じ、具体名は挙げなかったものの「政策を引き継いでくれる人が選ばれることを望む」と発言した。林氏や小泉氏を念頭に置いた発言とみられ、後継選びの方向性を示唆した。
総裁選が告示され候補者が出そろう 9月22日、自民党総裁選が正式に告示され、5人の立候補者が名乗りを上げた。出馬したのは小林鷹之元経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉進次郎農相で、いずれも昨年の総裁選に続いての挑戦となり、再び党の主導権を争う構図となった。 投票の仕組みと日程が判明 選挙は国会議員票295票と党員・党友票295票の合計590票で実施される。有効票の過半数を得れば即当選となるが、過半数に届かない場合は上位2人での決選投票に進む。投票は10月4日に行われ、新総裁が同日に選出される。今回の投票には約91万人の党員・党友が参加資格を持つ。 政策課題と党内の混乱が焦点に 石破首相の退陣表明後、政策課題が停滞していた状況の中で総裁選が行われる。焦点は物価高への対応や経済対策に加え、衆参両院で少数与党となった中での政権運営のあり方である。さらに政治資金問題や相次ぐ選挙敗北を踏まえた党再建も重要な論点となる。 候補者演説で示された主張が注目 午後に行われた立会演説会では、各候補が政策と決意を訴えた。小林氏は「成長する日本」を掲げ、中間層支援を中心とした税制改革を強調。茂木氏は地方財政支援を軸に「平均年収500万円超」を目標とした。林氏は「実質賃金1%上昇」の定着を訴えたほか、高市氏は伝統保守と女性活躍の推進を掲げた。小泉氏は「安全と安心」をテーマに、ガソリン税廃止を含む経済運営の刷新を提示した。 決戦投票の可能性と今後の展望 今回の総裁選は候補者が分散しており、1回目投票で過半数を得るのは容易でないとの見方が広がる。決選投票となれば、派閥間の駆け引きが結果を左右する可能性がある。10月4日まで続く選挙戦は、自民党の将来と次期政権の方向性を決定づける局面となる。
首相退陣を受け党本部が方針を発表 自民党は9月9日午前、総務会を開き、石破茂首相の後継を選ぶ総裁選を党員投票を伴う「フルスペック方式」で行うことを正式に決定した。党内に異論は出ず、党員や党友の意見を広く反映する形で進められることになった。総務会後、鈴木総務会長は「党の命運をかけた選挙であり、幅広い声を反映することが不可欠だ」と述べた。 総裁選の投開票日を10月4日に設定 総裁選の日程は9月22日告示、10月4日投開票で調整されており、10日に最終決定される見通しだ。任期途中で総裁選がフルスペック方式で実施されるのは初めてで、国会議員票と党員票が同じ比率で反映される仕組みとなる。候補者が1回目の投票で過半数を得られない場合、上位2名による決選投票に進む方式も維持される。 注目集める前回総裁選の108票 今回の総裁選で焦点となるのは、前回石破首相が得た108票の党員票の行方だ。前回は高市早苗前経済安全保障担当相が109票を獲得して首位に立ったが、決選投票で国会議員票が石破氏に集まり逆転した経緯がある。党内関係者は「今回はこの108票がどこに流れるかが勝敗を左右する」と語っている。 連敗受け党員重視の姿勢を強調 自民党は昨年の衆院選や今年の都議選、参院選でいずれも敗北を喫した。このため党内では「党員こそが党の宝」との意識が強まっており、総裁選では党員票を最重視する声が高まっている。参院議員からは「党員の支持を得た候補こそ次期総裁にふさわしい」との意見も出ている。 高市氏を巡る評価と党内の分岐 高市氏は前回に続き党員票の獲得が見込まれるが、強い保守色への警戒感も残っている。党内には小泉進次郎農林水産相や林芳正官房長官に票が流れる可能性を指摘する声もあり、最終的な行方は不透明だ。次期総裁が誰になるかによって、党の再生に向けた方針が大きく左右されることになる。
党内対立を避けるための決断が判明 9月7日、石破茂首相は官邸で記者会見を行い、自民党総裁を辞任する意向を表明した。7月の参院選の大敗を受け、党内から総裁選の前倒しを求める声が高まる状況のなか、「党を二分させる事態は避けたい」と強調し、退陣の決意を明らかにした。加えて、日米間の関税交渉については、覚書署名や大統領令の発出により「一つの節目を迎えた」と説明した。 臨時総裁選により後継を選出へ 自民党は、8日に予定されていた臨時総裁選要求の確認手続きを取りやめ、党則に基づき新しい総裁を選ぶ方針を固めた。石破氏は後継争いへの出馬を否定し、後任の指導力に政権を委ねると強調した。次期総裁をめぐっては、高市早苗氏や小泉進次郎氏のほか、小林鷹之氏や林芳正氏らの動向が注目される。 選挙敗北で広がった責任論の影響 石破政権は2024年10月の発足直後に衆院解散を断行したが、派閥裏金事件の影響もあり与党は過半数割れに追い込まれた。その後の国政運営では予算や法案の成立を実現したものの、2025年7月の参院選でも敗北し、衆参両院で与党が少数となる異例の事態に陥った。党内では責任を問う声が強まり、地方組織の半数以上が総裁選前倒しを支持していた。 石破政権の成果と課題が浮き彫りに 政権下では、日米交渉で合意を取り付けたほか、予算成立や条約審議の推進など一定の成果を収めた。しかし、物価上昇に対応する賃金改善や社会保障制度の強化といった課題は残されたままとなった。石破氏は「多くの期待に十分応えられなかった」と述べ、政権運営への無念さをにじませた。 次期政権への移行がもたらす影響 石破氏の退陣により、自民党は新たな総裁の下で党の再建を図ることになる。今後は総裁選を通じて党の一体性を回復し、厳しい国際環境や経済課題への対応を進めることが求められる。石破氏は最後に「日本の政治が安易な道に陥ることを防ぐため、自らが身を引く」と語り、責任政党としての継続を訴えた。
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