新執行部人事の全体像が発表
立憲民主党は9月11日、党本部で両院議員総会を開き、新たな執行部人事を承認した。中心人事として幹事長に安住淳氏、政務調査会長に本庄知史氏を起用。さらに選挙対策委員長には逢坂誠二氏、国会対策委員長には笠浩史氏を据える布陣となった。代表代行には近藤昭一氏、馬淵澄夫氏、吉田晴美氏の3名が就任し、安住氏を補佐する幹事長代行には西村智奈美氏が選ばれた。また、広報戦略を担う広報委員長を新設し、渡辺創氏を任命するなど、新旧を織り交ぜた体制が整えられた。
野田代表が狙う刷新と安定の両立
野田佳彦代表は、新体制の狙いについて「安定感と刷新感の両立を意識した」と強調した。政権交代を視野に入れる執行部であると位置づけ、安住氏の人選については「与野党にわたる調整力を発揮してほしい」と期待を示した。新執行部は同日午後、初めて役員会を開催し、石破政権下での衆議院解散・総選挙の可能性を想定した迅速な体制整備を確認した。
安住幹事長が示す党の立ち位置
新幹事長となった安住淳氏は記者団に対し、「自民党に対抗できるのは立憲民主党しかない」と述べた。そのうえで、「反対一辺倒ではなく、必要な場面では修正協議も行う」と説明し、是々非々の姿勢を強調した。また「わが党の立ち位置は穏健・中道・リベラルにある」とし、制度改革を担える責任政党としての姿勢を前面に出した。
政策課題を担う本庄氏の抱負
政調会長に就任した本庄知史氏は「2期生ながら重責を担う」と語り、参院選で掲げたガソリン減税や食料品消費税率のゼロ%化を短期的に実現すべき課題とした。さらに「衆院選が行われる可能性を見据え、国会活動と選挙準備を並行して進める」と強調し、政策と選挙の両面に対応する姿勢を示した。
党勢拡大に向けた代表代行の役割
代表代行に就任した吉田晴美氏は「党勢拡大を果敢に進める」と意欲を示した。全国の地方議員や党員と連携し、支持層の拡大を図る考えを示した。連合の芳野会長も「対話を重視し、政策実現に向けて連携を強化したい」と発言しており、労働組合との協調路線が引き続き確認された。
