経済成長を見据えた予算方針が判明
政府は2026年度予算の策定に向け、経済財政諮問会議で基本方針案を提示した。方針案は、人工知能や半導体などの成長産業への投資を柱とする内容となり、経済全体の底上げを図る姿勢を前面に出した。会議には高市早苗首相が出席し、将来の投資効果を高めるための予算の在り方について議論が進められた。政府として、成長分野への重点投資を当初予算の段階から明確に組み込む方針が示された。
積極財政を巡る考え方が発表
方針案では、財政運営の基本理念として「責任ある積極財政」が掲げられた。政府は、基礎的財政収支の改善傾向を踏まえ、将来的に政府債務の対GDP比の低下を実現する考えを示した。従来の単年度黒字化目標は見直しの対象となっており、高市首相は中長期の枠組みで官民投資の予見性を高める必要性を指摘した。これにより、財政と成長戦略の連動性を確保する姿勢が示されている。
高市首相の発言内容が明確化
会議の中で高市首相は、必要な施策を当初予算に確実に反映させる重要性を強調した。首相は、国民生活の支えや産業成長に結びつく政策について、重点的に資金を配分する意向を示した。これにより、成長分野における官民連携の環境整備を加速する方針が明確となった。
成長分野への重点投資が焦点
今回の方針案には、人工知能、半導体、造船など特定分野への支援策が盛り込まれた。これらは高市政権が掲げる経済戦略の中核をなす領域であり、産業競争力の強化が期待されている。政府は国内産業の基盤強化を通じて、持続的な成長を促す体制の構築を目指している。
民間側からの提言内容が議論
民間議員からは、物価変動を踏まえた予算措置を前提とすべきだとの意見が出た。特に、デフレ期のような物価横ばいを前提とした従来型の編成手法は適切でないと指摘された。また、効果の薄い事業の整理による財源確保の必要性も強調され、予算の効率化に向けた考え方が示された。
