ポーランド東部で無人機侵入が発表
ポーランド国防省は9月10日、ロシアによる攻撃の一環として、無人機19機が同国領空に侵入したと発表した。侵入はベラルーシ方面から多く確認され、少なくとも3機が撃墜された。事態を受け、ワルシャワのショパン空港を含む4空港が一時閉鎖され、国内は一時的に緊張に包まれた。人的被害は出ていない。
トゥスク首相が安全保障上の脅威を指摘
トゥスク首相は議会演説で、今回の侵犯を「安全保障を揺るがす深刻な事態」と表明した。さらに北大西洋条約第4条の発動を要請し、加盟国に軍事的な協議を求めた。これを受け、NATOはブリュッセルで北大西洋理事会の緊急会合を開催した。欧州各国はロシアによる意図的な挑発の可能性を警戒している。
ロシアは意図的な侵犯を否定
ポーランドのガフコフスキ副首相は「ロシアが計画した行動だ」と非難した。一方、ロシア国防省は声明で「ポーランド領内の標的を攻撃する計画はなかった」と主張し、意図的な侵犯を否定。さらに「協議に応じる用意がある」として外交的対応の余地を示した。
ゼレンスキー大統領が新たな脅威を警告
同日、ゼレンスキー大統領は「少なくとも8機の無人機がポーランドを標的にしていた」と発言し、これを「新たなエスカレーション」と指摘した。彼は「単なる事故ではなく計画的な行動」と強調し、NATO領空での攻撃が新たな段階に入ったと訴えた。
ウクライナ全土に大規模攻撃が続発
ロシアは同夜、無人機415機とミサイル40発以上を用いてウクライナを攻撃。ウクライナ空軍はそのうち無人機386機とミサイル27発を撃墜したと報告したが、ジトーミル州で1人死亡、フメルニツキー州で3人が負傷する被害が確認された。外相のシビハ氏は近隣諸国に対し、防空システムを用いた共同迎撃を呼びかけている。
