拉致被害者の姉が初登壇し訴えを強調
北朝鮮による拉致被害者の早期帰国を求める「国民大集会」が、11月3日に東京都千代田区で開かれた。会場には約800人が集まり、拉致被害者 有本恵子 さん(行方不明時23歳)の姉、 北谷昌子 さん(69)が初めて登壇した。北谷さんは「恵子は生きていると思っている」と語り、家族の思いを代弁した。
両親の思いを語り、諦めない決意を表明
北谷さんは、2020年に94歳で亡くなった母・ 有本嘉代子 さんと、今年2月に96歳で亡くなった父・ 有本明弘 さんとの思い出を振り返った。生前、両親は子どもたちに活動を強制せず、家族の平穏を大切にしていたという。北谷さんは「父の死後、きょうだいの思いは一致していた」と述べ、帰国を諦めない姿勢を強調した。
横田家も発言 人道的解決を呼びかけ
会場では、拉致被害者 横田めぐみ さん(行方不明時13歳)の弟で家族会代表の 横田拓也 さん(57)が発言。「日朝首脳会談を実現し、人権と人道問題を両国が共に解決するべきだ」と訴えた。また、母の 横田早紀江 さん(89)は「不思議な力が働き、解決に進むことを願う」と述べた。
高市首相が出席 政府の姿勢を示す
集会には 高市早苗首相 も出席し、拉致被害者家族の声に耳を傾けた。高市首相はこれまでも被害者家族と面会を重ね、問題解決への決意を示している。政府関係者は「家族会の訴えを国際社会にも発信していく方針」としている。
解決への期待高まる中、交渉再開の行方注目
今回の集会を通じて、被害者家族の強い思いが改めて世論に訴えかけられた。拉致被害者の高齢化が進む中、早期の帰国実現を求める声は一層強まっている。政府が北朝鮮との交渉をどのように進めるか、今後の外交の行方に注目が集まっている。
